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2009年7月4日
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LinuxToday2005年9月9日 09:00

中小企業に Linux グリッドを拡大する IBM

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中小企業にもグリッドが浸透

IBM は、一部アナリストが「業界最優先」だと歓迎する動きに出て、 Linux などの各種プラットフォームでのグリッドコンピューティング市場拡大を狙った Grid and Grow サービスを投入した。 同サービスは、あらかじめコンフィギュレーションされた柔軟なハードウェア/ミドルウェアサービスをバンドルし、4万9,000ドルからの設定で販売される。

IBM の Grid and Virtualization 事業部営業/業務開発担当 VP、Al Bunshaft 氏は、 「グリッドコンピューティングの利点は多くの企業が認識しているが、同時に、彼らにはこれが複雑だという感触もある。Linux ベースの環境実現には積極的ながら、破綻のない形で導入したいという考えなのだ」と語る。

Bunshaft 氏はインタビューのなかで、Grid and Grow はスタンドアロンでも、既存システムに追加する形でも使える、と語っている。

同パッケージは、新しい環境の計画/導入サービスを IBM Global Services と PartnerWorld SI が提供する。

Grid and Grow は、米海軍から大手金融機関まで、既に各方面で利用されているという。

顧客であるこの金融機関では、UNIX ベースの Sun 製大型 SMP システムと一緒に、フェールオーバー障害復旧システムとして Linux グリッドを運用している。

だが、Summit Strategies の VP 兼業務ディレクター、Joe Claby 氏は別のインタビューで、これまで、Linux グリッドの大半はトップエンド製品に限られていたとしている。 

「これまで、グリッドの導入レベルは市場によってまちまちだった」(Claby 氏)

「研究開発(要求の高い研究系アプリケーション)、 エンジニアリング/デザイン(エンジニアリング/科学系アプリケーション)、業務分析(総合業務計画/分析)、エンタープライズ最適化(利用率、効率性、業務継続性の改善)、政府開発(政府による経済開発や新しい公共サービスの推進)で利用されている」(Claby 氏のレポート)

Claby 氏によると、Grid and Grow は IBM がグリッドコンピューティングをミッドレンジ市場に移行させようと試みている現れだという。

Pund-IT の主任アナリスト、Charles King 氏も、「IBM は以前からグリッドに取り組んできたが、これまではアプローチが垂直方向だった」と語っている。

King 氏は、金融業界のリスク評価モデリング、資源開発の複雑な計算、遺伝子モデリングの直接発見、メーカーのハイエンド CAD デザインなど、導入済みの応用例をいくつか指摘した。

「本来、グリッドはスーパーコンピュータに匹敵する処理能力共有能力を持っている」(King 氏)

だがグリッドは、スーパーコンピュータとは異なり、処理に一部制限があるという。

「『今すぐ必要』なら、スーパーコンピュータの方がよいのではないだろうか」(King 氏)

Grid and Grow Offering は、専用のグリッド環境を探している小規模企業と、グリッドコンピューティングを実戦投入前に実験したいと考える大企業の2タイプへの導入に最適だ、というのが King 氏の考えだ。

「これらの(大)企業はグリッドのことをよく知らないか、グリッド導入や IT スタッフにグリッドの教育を施すのを躊躇しているのかもしれない」(King 氏)

しかし Claby 氏によると、グリッドに対する関心は間違いなく高まりつつあることが調査から明らかになっているという。今年8月に公表された Summit Strategies のレポートでは、回答者の8%が既にグリッドコンピューティングを「一般業務で利用」していることが分かった。

12か月以内の利用開始を目指してグリッドを現在評価中なのはちょうど16%、28%は1〜3年以内にグリッドの評価を行う計画だったという。

Claby 氏によると、グリッドコンピューティングで新たな顧客獲得を目指しているのは IBM だけではないという。動きが出始めたばかりだが、大型システムで競合する Dell、Hewlett-Packard、Sun、Silicon-Graphics もグリッド/ブレード戦略に出ている。

「(だが)複数のベンダーがグリッド/ブレードソリューションを投入する一方、統合グリッド/ブレードソリューションパッケージを投入するのは IBM が最初だ。 IBM はこのパッケージングで、(1)シンプルで手ごろな料金の入門サービスによる企業へのグリッドの導入喚起、(2)グリッドコンピューティングのローエンド市場にある溝への対応、(3)グリッドコンピューティングを通じた、業務改善と高成長を示す高ボリューム対応の反復可能で容易に導入できるソリューションの投入、そして(4)顧客による、より堅牢な技術と業界ソリューションの導入と利用の実現、を計画している」(Claby)

King 氏は、Dell が Oracle、Intel、EMC とともに MegaGrid というジョイントベンチャーに参加していることを指摘した。

「しかし、MegaGrid は『グリッド』よりも『クラスタ』と呼ぶ方が正しい。MegaGrid をグリッドコンピューティング向けに導入することもできるが、それは、Oracle のグリッドスケジューラを利用する場合に限られる。また、Oracle製品は印象があまり強くない。クラスタ環境ではプロセッサやサーバを割り当て直すことができるが、グリッドはそれを一歩先に進め、作業負荷を自動的にスケジューリングし、システムの負荷が低いときに負荷の高い作業ができるよう、グリッド全体に負荷を配分する」(King 氏)

IBM の Bunshaft 氏は、Grid and Grow Offering がほかの製品と大きく違うのは、その柔軟性と品質の高いサービスだと指摘した。

Grid and Grow では、顧客がブレードの数(7〜14台)、運用環境(Red Hat もしくは Novell SuSE Linux、Windows、あるいは AIX)、ブレードのタイプ(Intel Xeon、AMD、あるいは IBM Power)、そしてグリッドスケジューラ(IBM Loadleveler、Platform LSF、Altair PBS Pro、あるいは DataSynapse GridServer)を選べる。

「おそらく、大抵の顧客はまず7ブレードから試すだろう。こうすれば、システムを半分空けたまま、まだ半分拡張する余地を残せる」(Bunshaft 氏)

1台のブレードには2基の CPU と2G バイトのメモリが搭載される。BladeCenter シャシーとサーバには、管理コンソール、Gigabit イーサネット、予備電源も含まれる。

Bunshaft 氏によると、一部のユーザー、特に自動車などの各種工業分野では Platform のグリッドスケジューラを既に導入している可能性があるという。

その反面、DataSynapse は金融分野で評判を確立しており、Altair はエンジニアリング分野で幅広く普及している。

IBM Grid and Grow はさらに、各種 I/O のほか、IBM Director、CMS、および Tivoli Provisioning Manager も提供している。

一方、Grid and Grow の「共同研究」を進める Intel は、ビジネスチャネル経由での教育実施、共同での顧客対応、ソリューションの原案作成などで同サービスをサポートしている。

「最大の差別化要因がサービスだ。IBM Global Services は既に世界中で数百台のグリッドを構築し、アプリケーション評価、プランニング、インストレーション、チューニング、テスト、クライアントトレーニングの各スキルを磨いている」(Bunshaft 氏)

IBM Global Services は IBM の PartnerWorld を通じ、グリッドコンピューティング専門の提携 SI チームと連携しているという。

「ハードウェアのマージンが減っている。(グリッドコンピューティングは IBM のチャネルが)マージンを拡大するチャンスを与えてくれる。パートナー網は拡大しつつあるが、グリッドコンピューティングに必要なミドルウェアなどの各種ソフトウェアのスキルを持つパートナーはもっと増やしたいと考えている」(Bunshaft 氏)

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