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2009年7月4日
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LinuxToday2005年10月14日 09:00

金融業界で Linux 導入が遅れているわけ――舞台裏では移行が進行中?

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先ごろニューヨークで開催された「High Performance on Wall Street」カンファレンスの参加者らによると、 当初の予想より金融サービス業界の導入が遅れた Linux も、 今では水面下ながら勢力を強めているという。

Pershing LLC で VP 兼キャパシティプランニング担当シニアアーキテクトを務める Chris Kwasnicki 氏は、「Linux は好きだ」と語る。同氏は、マンハッタンで全日行われた同カンファレンスの講演者のひとり。

Kwasnicki 氏は、オープンソース開発にとっての利点をいくつか指摘した。 Linux は、「(自社の言い分に対して)実際に提供される製品など、 ベンダー各社が業務事例に目を向けざるを得なくしている」と同氏は付け加えた。

Kwasnicki 氏は同カンファレンスのプレゼンテーション終了後、 「Linux は一部で導入している。だが、これ以上は私からは言えない」と LinuxPlanet に語った。

しかし、カンファレンスの参加者からは、 金融業界では外部の想像以上に Linux のインプリメンテーションが進んでいるとの声が聞かれた。

Information Builders(IB)のパートナーマーケティングマネジャー、 Adam E. Cohen 氏は、 カンファレンス終了時に行われた IBM 主催の顧客/報道陣向けイベントのなかで、 IB の顧客では、 金融サービスよりも行政機関のほうが、 特に州や市のレベルで Linux 導入が進んでいることを明かした。

Cohen 氏は、行政機関で Linux の採用が進んでいる理由として、 コストと使いやすさの2つを挙げた。 だがその一方で、IB ユーザーによる組織全体レベルでの Linux 導入については、 金融サービスが行政機関に次ぐ第2位であることも指摘した。

CiRBA の営業担当者も、 金融業界で Linux の利用拡大が進んでいるとの感想を明かした。 実際、同社製ソフトウェア全体の60%が Linux 上でインプリメントされているという。導入例は、Red Hat と Novell SUSE Linux がほぼ半々だという。

「われわれのソフトウェアの大半は Linux 上で動作しているが、 これは(RISC ベースの)Sun や HP のサーバー上での変更に対応する目的でも利用されている。 しかし、(RISC ベースの)UNIX のほうがプラットフォームとしての歴史が長い」(CiRBA の営業担当者)

しかし参加者らによると、 銀行などの各種金融機関では Linux の利用を公言したがらないようだ。

「本当に必要なのは、(主力銀行が)『当行は Linux を利用している』と積極的に名乗り出ることだ」(Cohen 氏)

一方最近では、 ロンドンの Lloyd’s が Linux ではなく Windows を導入する判断を下した問題や、 SCO の顧客が提起した訴訟は、 同社が AutoZone の追求に踏み切るまで Bank of America が被告だったという疑惑に焦点を当てた報道もいくつか見られる。

主要ベンダーが金融サービスでの Linux 導入に大きく期待していたのは、 わずか2年前のことだ。 この業界は有望技術を早期導入する、というのが従来の見方だった。

たとえば2002年には、 Reuters Market Data Services が Linux に移行するとの計画を、 HP、Intel、そして Red Hat が発表していた。

その年 IBM は、 マンハッタンのオフィス内に Linux Center を開設している。 一部のアナリストは当時、 金融業界による Linux 導入の最大の障害として、 スケーラビリティとアプリケーションを挙げていた。

カンファレンス参加者らによると、 現在はスケーラビリティが大幅に向上し、Linux 向けソフトウェアも増えたという。

Wall Street カンファレンスのあるセッションでは、 BMC Software の Virtualizer Products Group ディレクター、 Bruce Talley 氏と、Scalent Systems の共同創業者兼 CTO(最高技術責任者)、 Chandy Nilakantan 氏が、 両社のソフトウェアが Linux 上で動作することをそろって言及した。

導入の妨げがまだあるのだろうか?  Linux とオープンソースの法的問題に対する懸念が新たな障害になっているようだ。 また、技術サポートの問題もあるかもしれない。

Pershing の Kwasnicki 氏は、 「法的問題やインプリメンテーションの問題が(いくつか)あるかもしれない」と語っている。

それでも参加者らは、 サービスグリッド(部門などの各組織間でソフトウェアサービスを共有するためのアーキテクチャ)を巡って多数の論争があることを公に認めながらも、 金融サービス業界が本質的には Linux に反対の立場でないことを認めている。

「ほとんどの場合、各部門のマネジャーは与えられたもの(OS)を運用する。彼らは Linux かどうかを全く気にしていない」(Kwasnicki 氏)

あるベンダーは、カンファレンス後の夕方 IBM 主催で行われたイベントのなかで、「単なる好みの問題に過ぎない。Windows が好きな顧客もいれば、Linux が好きな顧客もいる」と語った。

対照的に、サービスグリッドは、多くにとっては依然として異質の概念だ。BMC Software の Talley 氏はパネルプレゼンテーションのなかで、「部門内の人間にとってはサービスを所有する方が優先される」と語った。

Scalent の Nilakantan 氏は、「(グリッドの)導入が大改革につながるなどと考えないことが重要だ」と忠告している。
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