大変身を遂げる Scalix 10Web ベースの電子メールと聞くと、動きがないテキスト、
かっこ悪いインターフェイス、そしてパフォーマンスの遅さといったイメージを思い浮かべるかもしれない。
先週までは、それがわれわれの多くにとって実感だった。だが、Scalix 10のリリースにより、その現実は一新されるはずだ。
先週カリフォルニア州サンフランシスコで開催された Open Source Business Conference で発表された新しい Scalix 製品は、ドラッグ&ドロップによるメッセージ処理、リアルタイム検索、カレンダーツールなどの機能を、Ajax ベースの技術を使ってインプリメントしている。これらすべてが、どのプラットフォームからでもブラウザ経由で可能になる。 Scalix の創業者兼 CSO(最高戦略責任者)、 Julie Hanna Farris の説明によると、それだけではなく、ユーザーが Web、Outlook、あるいは Novell Evolution (Scalix 10の新しい ScalixConnect for Evolution により実現)を選んでも、提供される情報がどれも同じになるという。 Farris は、LinuxPlanet に Web インターフェイスクライアントのデモを見せてくれたが、このインターフェイスは、快適とは言えない会場のワイヤレスネットワークをものともせず軽快に動いた。Farris は、このスピードがメッセージングおよびカレンダーのデータをすべて先読みすることで実現されていることを説明し、それが多くの Web メールクライアントで頻繁に見られる「次ページ」問題も排除していることを加えた。 さらに、Web インターフェイスから公開フォルダへのアクセスも可能になっている。これにより、Scalix のクライアントユーザーには Farris の言う「軽量コラボレーション」が提供される。 メッセージングとカレンダー両用の Web インターフェイスは、シンプルですっきりした作りとなっており、カスタムツールバーがブラウザ(このときは Firefox)と融合していた。Farris はこの Web メールクライアントが相当自慢のようで、多くの新しいユーザーは、ブラウザを使っている事実に驚くだろうと話す。 Scalix 10の機能はこの Web クライアントだけではない。同サーバには Linux ユーザーがネイティブクライアントでメッセージングサーバを使えるようにする前述の ScalixConnect for Evolution も搭載されている。ScalixConnect for Evolution は、統合されている電子メール、カレンダー、およびコンタクトデータへのアクセスを実現し、Microsoft Outlook や SWA とも完全な互換性がある。 同サーバの新リリースでは Outlook のサポートも忘れられていない。新たにサポートされた機能としては、デジタル署名、グループ別/表示別機能、高速化された高度検索、高度ルールウィザードフィルタなどがある。 これらすべてのクライアントに対応する作業を考えれば、Scalix がこのメッセージングサーバをクロスプラットフォームソリューションとして売り込んでいることはあまり不思議ではない。Web クライアントの堅牢性だけを取ってもそれは否定し難い。しかし、この技術を支持してきた人々は、このようなダイナミック Web インターフェイスが以前から Scalix 製品ラインアップにあったことを思い出すだろう。JavaScript、Dynamic HTML、および SOAP は、どれも Scalix の開発チームが慣れ親しんだ技術であり、Farris は自分のチームがどれだけ懸命にこれらの技術を Ajax システムに移植したのか力説した。同氏は、これが容易な作業ではなかったことも付け加えた。 今日のオープンソースメッセージング/コラボレーション分野には、Zimbra などの多数のライバルがひしめき合っており、そこから、早急に新しいものを取り入れたいという Scalix の意向がうかがえる。Farris も、自分の会社が属する分野の競争が Scalix の動きにさらに拍車をかけている、との意見には同意する。しかしそれは、自分が会社を導いた方向性が間違っていなかったことも同時に示している。 同氏は、「ライバルが増えれば増えるほど、その分野は実証されることになる」としているが、顧客ベースが縮小しているわけではない。 「新しい顧客は前年比250%増となっている」(Farris) Scalix はオープンソース技術で順調に成果を上げており、Farris はそれを正当に評価したいとの考えだ。しかし、Scalix が HP OpenMail システムベースであることを考慮すると、同技術のコードベースを完全にオープンにするわけにはいかない。OpenMail コアの知的財産権は今も HP が継続して保有しているためだ。今のところ Farris は、自社のシステムをできる限り一般に向けてオープン化し、同製品のソースコードすべてを顧客に提供しようとしていることを強調した。 Scalix 10 は既に発売中で、Enterprise Edition のほか、利用無制限で無償の Community Edition があり、 Scalix の Web サイトからダウンロードできる。 最新トップニュース
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