Linux ネットワークアプライアンスの構築 ― パート2構築内容
最初の回では、Linux ベースのネットワークアプライアンスが必要な理由について解説した。そこで今回は、構築について解説する(ハードウェア要件については本シリーズのなぜ Linux か? を参照)。ここでは、2種類のアプライアンスを構築する。ひとつはファイアウォール、セキュアリモートアクセス、侵入防止などのネットワークボーダーサービス用で、もうひとつはファイル/プリンタ共有、ネットワークストレージ、およびバックアップなどの LAN サービス用だ。最初にブロードバンドインターネット回線共有用のインターネットファイアウォール/ゲートウェイについて解説する。われわれの Linux ゲートウェイは、Linux だけでなく、あらゆるプラットフォームに対応してクライアントの保護を行う。これで、コストが削減され、完全なコントロールが実現し、そしておそらくは防止機能も改善されるだろう。 まず、共有ブロードバンドインターネット回線がすでに用意されているはずだ。これには Linksys や Netgear のハードがあればよく、ファイアウォールにするハードも LAN に接続しておく。これの管理は、LAN 上にある2台目の PC から行う。管理操作は OpenSSH もしくは Web ブラウザ経由で行うため、Linux、Mac、あるいは Windows など、PC は何でもかまわない。典型的なセットアップは以下のようになる。 ブロードバンドモデム ↓ ゲートウェイ ↓ スイッチもしくはハブ ↓ LAN ホスト インターネット回線共有用のルータもしくはゲートウェイがまだない場合は、ファイアウォール用のハードをインターネットに直接接続してもかまわない。ただ、2台目の PC はリモート運用を念頭に、スイッチあるいはハブ経由で以下のように接続する(図1参照)。 ブロードバンドモデム ↓ ゲートウェイボックス候補 ↓ スイッチあるいはハブ ↓ 2台目の PC ここでは、頑強なハードウェアゲートウェイの基盤として Debian GNU/Linux OS をインストールする。Debian は保守やアップグレードが容易で、安定して信頼性も高い。Debian には、「Stable (安定版)」、「Testing (テスト版)」、「Unstable (不安定版)」、そして「Experimental (実験版)」の4つのタイプがある。Experimental を除く残りすべてのタイプには、Sarge (「ボス」、Stable)、Etch (「心に刻む」、Testing)、Sid (「衝突実験用ダミー」、Unstable)といった気の利いたコード名が付いている。 Stable には、古いが十分にテストされたパッケージが含まれているため、最新のリリースよりは、常に内容的に遅れている。ただ、これこそファイアウォールのように重要なものに必要な条件だ。Testing あるいは Unstable は、デスクトップシステムで運用できる。名前だけ見ると怖くなるが、動作は問題ない。しかし、これらを重要なサーバー上で運用することは避けたい。 Debian を選択したといっても、Linux のほかのバージョンが劣っているわけではない。ディストリビューションをひとつに絞ったのは、本シリーズの内容をシンプルにし、できるだけ短時間で運用を開始できるようにするためだ。 続きはこちら。 ![]() 図1: Linux でアプライアンス
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