オープンソースコマースの光と影:パート4の3顧客の重要性
この世には決まり文句がたくさんある。 そのひとつが「ビジネスは金儲けがすべて」というものだ。 この決まり文句の前提はあまりにも明らかだ。 人を人間扱いしないことを正当化し、倫理などどうでもいい、 とする文脈で使われることが多い。 ビジネスは顧客を豊かにするための対応を第一に考えるべきであり、 その成功を判断する物差しが、 それによって得た利益(お金)なのだ。 つまり、問題は、誰と何がビジネスの中心なのかということだ。 自分が豊かになることだけがビジネスの目的で、 倫理やモラルは関係ないなら、銀行強盗でもすればよい。 さて、先に述べたチャネルの衝突に話を戻すと、 ビジネスには信頼関係が必要であることを認識する必要がある。 長期にわたって安定して利益の得られるビジネスを構築したいと考える会社は、 その取引先を保護しなくてはならない。 つまり、ハードウェアメーカーやソフトハウスは、 VAR や、VAR とその顧客との関係を尊重し、 保護しなくてはならない。 その信頼を傷つけるものはすべて、 最終的には市場全体を傷つけることになる。 Linux は、ターゲットにしてきた市場でまだ失敗しておらず、大歓迎されている。 しかし、急激な成長を遂げられたであろう最重要市場への取り組みに、 Linux が失敗していることは否定できない。 Linux ベースのビジネスソリューション市場はまだ終わりではない。 市場はここ10年間で変化したが、 国の生産性の最大要因(GDP の数値に最も貢献している)である SMB/SME 市場には、 大きなチャンスが残っている。 「ものごとは、変化すればするほどかえって変わらないもの」ということわざがある。 これには、もう1つ言い方があり、 「市場が変化すると、必ずその最終的な影響を消そうとする反応がある」ともされる。 明確な認識、信念のある行動、成功へと向かう持続性と決意に取って代わるものはない。また、意欲的かつ献身的な顧客や消費者以上に、 ビジネスを良い方向へ導いてくれる人もいない。 全く可能性が低い非現実的なことであるが、 エンタープライズ市場ですべてのライバルを完全に退けてしまう事態になっても、 Linux が少数派であり続けることは認識する必要がある。 Linux や OSS 関連ベンダーが大企業向けの市場で成功したいと考えているなら、 財政的に安泰な成長要因になるべく近い場所で機会を覗う必要がある。 特定の市場でビジネスを展開する際の問題に対し、泣きごとを言っても、 不満を訴えても何も得られない。 IT 業界全体や、そこにいる多くの黒幕が、 成功に必要なことすべてに真っ向から反対しても、 熱意と決意と自制心があれば、 ビジネス成功への道は開けるだろう。 どんな大冒険もまず第一歩から始まるのだ。 次へ まとめ »
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