このように肯定的な意見はあるものの、中小企業に Linux を勧めることに不安を隠せないアナリストもいる。Antonopoulos 氏は、「中小企業は、社内で管理するのではなく、ホスティングサービスや管理サービスとして Linux を検討すべきだ。管理には Windows のようにスキルが必要だが、そのスキルは Windows のように幅広く入手できるものではない」と話す。
一方で、一部の中小企業は社外から最小限の支援を得るだけで Linux を管理できる、というのが Nickolett 氏の考えだ。しかし同氏は、Windows を運用する中小企業に対してオープンソースプラットフォームへの移行を勧めることまではしていない。
Nickolett 氏は、「ほとんど Windows しか使わない中小企業には、Windows を使い続けることを推奨する。プラットフォームはひとつの方が管理が楽だ」と話す。
Novell の Steinman 氏は、作業によって Novell などが最適なものと、Linux が最適なものとある、と指摘する。同社では、Microsoft と提携までして Linux と Windows の互換性向上に努めている。両プラットフォームを二者択一ではなく同時に運用できるようにするのが狙いだ。
Steinman 氏は、「一部の作業には Windows をインストールし、そのほかの作業には Linux をインストールすることに問題はない」と話す。しかし Haff 氏は、中小企業分野における Microsoft の独占状態が(少なくとも近日中に)脅かされるとの意見には納得していない。
同氏は、「Microsoft は中小企業をほぼ独占している。あらゆる問題がありながらも親しまれた環境であり、IT のスキルが不足する中小企業は Windows を選びがちだ」と話す。
では、これまでに加えられた改良はどうだろう? 同氏は進展があったことには同意するものの、それによって Linux への移行が大幅に進むとは考えていない。Haff 氏は、「Linux のインストールは簡単になり、デバイスのサポートもわかりやすくなった。しかし、中小企業がこれを気楽に使うには未知の部分が多い」と話す。