エンタープライズ Linux の現状――3Novell SUSE
Novell は、2003年後半にドイツのエンタープライズ Linux ベンダー SUSE を2億1,000万ドルで買収した。Novell の膨大な企業資源の支援を受けた SUSE は、Red Hat にとって初めての強力なライバル登場と見られた。 現行バージョンが10となる Novell の SUSE Linux は対抗措置として、その買い得感で Red Hat と競うことになった。たとえば、Xen の仮想化(複数の OS を同時に実行できるようにする技術)を初めてサポートしたのは SUSE だった。実際、Novell は SUSE Linux プラットフォーム版 Xen の中で動作する RHEL ユーザーの正式サポートを発表している。対照的に、Red Hat の方は Xen ベースの仮想化ソリューションをまだリリースしていない。ただ、まもなく登場するバージョン 5ではこれが予定されている。 Novell と Red Hat はいずれも、オープンソースとプロプライエタリな各種コンポーネントを組み合わせて自社のエンタープライズ Linux プラットフォームを構築している。しかし、構築内容はそれぞれに異なっている。Red Hat の OS は完全にオープンソースを基盤とし、エンタープライズレベルではプロプライエタリなものとサブスクリプション型のサービスでこれを補完している。 一方の Novell は、これら2種類のソフトウェアをアーキテクチャ全体でもっと自由に融合させている。これにより、束縛を受ける OS のコンポーネントが増えるという代償はあるものの、オープンソースコンポーネントにはない機能が実現する可能性もある。 Novell は、実績のある Red Hat との競争が厳しいことに気付いている。Novell の2005年第1四半期における SUSE Enterprise Linux の売上はわずか1,500万ドルで、これは RHEL の売上の25%未満にすぎない。 Novell は2006年11月、明らかにその立場向上を目指す試みとして、ほかならぬ Microsoft との提携を発表して Linux 業界を驚かせた。この提携により、Novell は先行投資を手に入れ、長期的には Microsoft に著作権料を支払う可能性まで出てきた。Microsoft の方は、Linux の開発をサポートすることにより、事実上このプラットフォームの存在価値を認めることとなった。 提携に合意したことで、Novell は Microsoft が保有する技術を合法的に Linux ソリューションに組み込み、幅広く普及している Microsoft システムとの互換性を高められるようになった。それと同時に、Microsoft のプロプライエタリな技術を Novell が独占的に利用可能になったため、Microsoft のインフラをすでに導入済みの組織を中心に、SUSE は大躍進を遂げることができた。一方の Microsoft はこの提携により、著作権料に加え、実績のある Linux ブランド開発に影響を与えるチャンスも得ることとなった。 次へ Sun と Oracle は勢いづきつつあるのか? »
関連記事 最新トップニュース
|
なぜ勝った? 世界No.1シェアをつかんだ“Windows”(9月5日 11:00)
ソフトバンクモバイル、8月の純増数は約16万件――携帯電話契約数に関する速報(9月5日 14:40)
【今週の Web ミミズク】Google と Apple でにぎわうニュースサイト(9月5日 16:50)
1アール単位でお米を購入できる「農力村」がオープン(9月3日 18:10)
TCA、8月度の携帯契約数を発表――ソフトバンクが16か月連続純増 No.1 に(9月5日 18:00)
私の周りは“geek out”している人ばかり(9月5日)
|