Novell、MS とは「協力するが競争もする」Novell の戦略提携担当副社長、Susan Heystee 氏は、Novell の BrainShare ユーザーショーでのほかの複数の Novell 上層部の所見を振り返り、「Microsoft とは競合する分野も出てくるし、全面的に協力する分野も出てくるだろう」と語った。両社は昨秋提携しているが、Novell には具体的にデスクトップ、仮想化、そして管理の各ツールで Microsoft と競合する意向がある。
Novell のシニア製品マーケティングマネジャー、Michael Applebaum 氏によると、「デスクトップでは Microsoft と積極的に競合していくつもりだ」という。同氏は LinuxPlanet との一連のインタビューのなかで、Novell がシック/シンクライアントのフルラインアップを提供する以外に、価格でもデスクトップの差別化を進めることを明らかにした。 オープンソースソフトウェア製品管理担当副社長の Carlos Monero-Luque 氏は、3月下旬に発表された Novell の「SuSE Linux Client」を「500ドル相当の活躍をする50ドルのデスクトップ」と呼んでいる。 仮想化に関して、Novell は自社の仮想化エンジン上で Windows を運用してほしいと考えている。同じく Novell の Justin Steinman 氏によると、Microsoft の方は逆に、Windows 上で SUSE Linux を運用してほしいと考えているという。 Novell が3月19日に開いた記者会見で上級副社長兼 CTO の Jeff Jaffe 氏が語ったところによると、仮想化管理ツールも競争をする上では Novell にとって重要な差別化要因になるという。社内アプリケーションスタックのメリットの有無にかかわらず、「仮想化を管理できるところが戦いに勝つ」と同氏は報道陣に語った。 Heystee 氏は LinuxPlanet に対し、技術ベンダー間では「コーペティション」は異例のことではない、と語った。「しかし、これはどちらかといえばユニークなタイプのコーペティションだ」と同氏は認めている。 Novell と Microsoft はその提携の一環として、仮想化、デスクトップ、およびディレクトリの各サービス分野における SuSE Linux と Windows の「相互運用性」でコラボレートすることになっている。 では、実際のところこの提携は長期的競合関係にある両社の激しい競争にどのような影響を与えていくのだろうか? Novell の関係者は、さまざまな回答を用意してきた。Steinman 氏の目から業界を見ると、今から数年後に生き残っている OS は Linux と Windows のふたつだけだという。ユーザーからすると、ほかのタイプの UNIX はあまりに高価だ、というのが同氏の主張だ。 しかし同氏は、Linux がエンタープライズ環境でシェアを拡大するには、Windows との相互運用性が絶対不可欠であることも示唆する。Steinman 氏は、「Windows と連動する Linux が欲しかったら SUSE Linux を選択するだろう」 と語っている。 Heystee 氏は、この提携によって Windows の顧客に Novell を売り込む機会が増えたことを認める。両社は相互運用性という「共通課題」に取り組んでいる、と同氏は語っている。予想外の提携を発表して業界を驚かせた翌週には、両社が提携分野でユーザーとの協力を開始している。 Heystee 氏によると、「現場の観点で見た場合、多数の大企業では相互運用性に対する需要がうっせきしている。しかし、数千社もの大小さまざまな規模の顧客と話をしたが、相互運用性の概念には規模の小さい企業の反響も非常に大きい」という。 Steinman 氏と、同じく Novell 幹部の Holger Dyroff 氏は、Microsoft との提携がきっかけで獲得できた顧客の例として、Wal-Mart、Credit Suisse、および HSBC を引き合いに出した。 HSBC は別のインタビューで、これまではごく一部に Red Hat Linux があっただけで、ほとんど Windows しか使っていなかったと話している。しかし Dyroff 氏によると、HSBC は「Red Hat のサポートに不満があった」という。 しかし Novell は、同社の最近の顧客獲得のきっかけは Microsoft 以外にもあったという。Applebaum 氏によると、 Novell は Microsoft と提携する数か月前、2万台の Linux デスクトップを導入する契約を Peugeot と交わしたという。 「Microsoft による Windows 2000 搭載デスクトップのサポート期限が迫っていて、(Peugeot は)代替案を探していた。このときはほかに、SuSE Linux Enterprise Desktop(SLED)10のリリースもあった。これにより、デスクトップ Linux がかなり熟成された。さらにもうひとつ、SUSE Linux 版 Lotus Notes クライアントの発売も誘因になった。Novell は完全に単独で Peugeot を支援した」と Applebaum 氏は語っている。 しかし Applebaum 氏によると、Novell は提携後、Microsoft の Active Directory との統合に関連して Peugeot と Microsoft の両社と協力するようになったという。 3月下旬に明確になった「包括的な SUSE Linux」の次に来る Novell の2番目の戦略は、混在環境の管理関連だ。現在までのところ、その内容の大半は Windows と SUSE Linux の管理を中心としたものとなっている。 しかし、Novell の新しい「ZENworks 7.2 Linux Management」は、SUSE と Red Hat の両方を管理するようになる。一方、Cebit で発表された「Zenworks Configuration Manager」(ZCS)は、Linux でも Windows でも動作するが、管理できるのは Windows だけだ。 また、Novell が自社の Zenworks を利用して Microsoft との競合も狙っているのは明らかだ。Jaffe 氏は、Zen Configuration Management が「(Windows)Vista 用の最高の管理製品」になるとの予測も示した。 関連記事 最新トップニュース
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