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ハードウェアもオープン化する――2
「ロングテール」とオープンソース
コミュニティー向け電子機器と実用的なビジネスモデルを組み合わせる Bug Labs は、一般大衆向けオープンソースハードウェアの未来と成り得るものを示している。 Bug Labs が販売するモジュール型デバイスの基本となっているのはフル機能の Linux コンピュータで、それには「BUG」(バグ)という格好の名前が与えられている。PC としての機能をフル装備した BUG は、新進コンピュータファンが趣味でエンジニアリングを楽しみ、自分の考えたオリジナルの仕様でデバイスを作成できるようにしている。家電製品の大半にはいつも魅力的な機能が1つ欠けているように思うことを考えれば、これは非常にうまい考えだ。また、もっと「優れた」もしくは違うデバイスの製作を夢見る人々にとっても素晴らしい救済策だ。 さて、ここでちょっと考えていただきたい。どうして何気なく「ロングテール市場」と呼ばれるのだろうか。ここでは長々と説明するのではなく、各方面で用いられている「ロングテール」と典型的な「人気商品集中型」のビジネスモデルを比較した一般的な例を使って説明する。 Blockbuster と Netflix の例を考えたい。可能な限り多くの売上を獲得する手段として、Blockbuster は最も人気のヒット作をできるだけ多くの人に貸し出すよう、できる限り多くの店舗を出店していった。彼らはトップヒット作品は多数在庫したものの、需要の少ない映画はそのころはほとんど置かなかった。 そこに参入してきたのが Netflix だ。彼らも実店舗の原動力として同じヒット作品をそろえたが、それらはすぐに借りることができなかった。Netflix はメールオーダー方式だったのだ。そこで Netflix は、一部の人しか見たがらないような有名でない DVD 作品をそろえ始めた。「アメリカン・ヒーロー」といった80年代前半のテレビ番組の DVD 作品は、大ヒット作とはほど遠い。しかし、Netflix はこれがマスマーケットを対象とした Blockbuster の在庫作品からは得られない付加価値になると考えたのだ。 個人で借りる Netflix の顧客はビデオを1作品しか選ばず、ほかの顧客がそれを注文するのは数週間あるいは数か月後ということもある。しかし、ほかにも同じような行動の顧客が数千人いれば、そこには大きな効力がある。この効力こそがロングテール市場を形成しているのだ。 では、このロングテール市場のコンセプトはオープンソースハードウェアや Bug Labs とどのように関係しているのだろうか? 簡単だ。最終的には、だれもがこのモデルに追従することになるからだ。彼らの取り組みにおけるマスマーケットの側面は「BUG」自身であり、そこからロングテールタイプの製品も個人の希望に合わせてどんどん製造されていく。 もしかすると、Aという顧客が、その顧客にしか魅力のない特定の機能を搭載した GPS ユニットを探しているかもしれない。そして、B という顧客は個人的な基準しか満たさないカスタムソフトウェアベースを搭載したモーション探知機のようなものを作りたいと考えているかもしれない。これは、真の意味でのロングテールであり、適切にインプリメントすれば、Bug Labs は Netflix 効果をかなり容易に感じられるはずだ。 次へ: ソフトウェア側に立った学習 »
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