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ICカードと e-Japan

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■ 住民基本台帳ネットワークの役割とICカードの利活用について
   高原剛 総務省自治行政局市町村課企画官

高原 剛 総務省自治行政局市町村課企画官
住民基本台帳カード(ICカード)の概要(クリックで別ウインドウで拡大)
ICカードの情報保護及び住民基本台帳のメモリ容量(クリックで別ウインドウで拡大)
住民基本台帳カードの活用〜事例〜(クリックで別ウインドウで拡大)

続いて、総務省自治行政局市町村課企画官の高原剛氏より、住基ネットにおけるICカードの利活用に関し説明が行われた。

まず、高原氏は、住基カードが国家管理のカードではなく、市町村が発行・管理するカードであり、しかも、住民の申請によりカードが交付され、住民は携帯の義務もないことを指摘した。

また、住基カードのICチップには、住民票コード、パスワードなどが格納されているだけで、それ以外の空き領域を利用して、市町村が独自サービスを行うこともできるが、その領域には、市町村が許可したアプリケーション以外のアプリケーションは搭載できないことを、以下のような事例を挙げて指摘した。

「住基カードを持ってサラリーマン金融の所に行くと、サラリーマン金融のアプリケーションが住基カードにダウンロードされ、格納されるのではないかという懸念を持っていらっしゃる方もいるが、あくまでも、市町村が指定したアプリケーションしか搭載できない。」

また、住基カードの中の住基ネットサービス利用エリアと市町村独自サービスエリアはそれぞれ独立しており、市町村独自エリアの情報が住基ネットの中を流れていくといったようなことは起こらないことを以下のように指摘した。

「例えば、図書館利用サービスなどが住基カードに搭載された場合、どういった本を読んだかといった情報が、住基ネットに流れ、どこかに蓄積するのではないかという懸念をお持ちの方もいるが、住基カードに図書館サービスを導入しても、図書館で借りた本の内容が住基ネットに流れることはない。」

高原氏は、住基カードの中には、住基ネットシステムや、図書館利用サービスシステムなどのシステムにアクセスするためのキーだけが搭載されることになっており、カードの中に、住民票コード以外の個人情報が搭載されるのではないことを強調した。

また、住基カードのメモリ容量のうち、住基ネットサービス利用エリアは、当初のデータキャリー方式では、住所、氏名などを格納するため8キロバイトを想定していたが、最終的に住民票コードだけを格納することになったため、実際は住基ネットサービス利用エリアは3キロバイトくらいになり、他のサービスエリアが拡大する結果となったいう。

高原氏は、この拡大した空き領域を有効活用する独自サービスの前提条件として、以下の条件を挙げた。まず、それは、市町村の条例で規定された行政サービスであり、また、法律により住民基本台帳カードの利用が認められているサービスでなければならない。また、個人情報保護対策として、市町村長が独自利用領域の管理を行い、個人情報保護を確保した運用を行わなければならない。例えば、救急サービスというような場合以外は、個人情報ではなく、アクセスキーやパスワードだけを格納するような配慮が必要になると指摘した。

また、高原氏は、住基カードでは市町村のサービスだけが提供されるという誤解があるが、住基カードを発行する市町村以外に、他の市町村、都道府県、場合によっては民間企業が提供するサービスについても、住民の利便を増進する、あるいは、行政の効率化に資するのであれば、市町村がそれら団体と提携しつつ、住基カードでの提供を認めることもできることを指摘した。そのような住基カード活用例としては、地元商店街の各種ポイントサービス、地域通貨、さらに、IT装備都市での様々な実験例などが挙げられた。

最後に、高原氏は、「住基ネットの施行については、広報戦略が不十分なこともあって、電子政府、電子自治体の推進に非常に迷惑をかける結果となったが、住基カードに関しては、住民の方に喜ばれるいろんなサービスが出来るカードとして浸透を図っていきたい」と語った。

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