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2008年10月11日
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パブリック - ニュース2002年4月19日 00:00

東京都報告書、地方選単独では電子投票導入コストは回収困難

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東京都電子投票制度検討研究会は、電子投票の制度面、技術面での実務的検討を行い、課題や対応策をリストアップした最終報告書を発表した。報告書によると、単独地方選にのみ電子投票を導入した場合、導入費用は、選挙運用コストの減少で回収が難しいといった結論を出している。

最終報告書は、以下の6つの章から成り立っている。

  1. 電子投票制度を導入した場合の効果
  2. 電子投票制度導入時に求められる諸条件
  3. 電子投票制度導入における課題と対応
  4. 電子投票制度導入に伴う事務の流れと所要経費
  5. 電子投票制度の円滑な導入に向けた提言
  6. 都民の理解と信頼

このうち、第3章「電子投票制度導入における課題と対応」では、電子投票制度導入に伴う所要経費の試算が行われている。単独地方選挙の場合、電子投票機などの初期導入費用は、区部の場合、約2億5800万円、市部の場合、約1億2200万円となっている。一方、投開票時の運用費用は、区部の場合、10万円減、市部の場合、20万円減となっている。つまり、単独地方選挙に電子投票を導入した場合、電子投票導入費用を、選挙運用費用の減収で回収するためには、単純計算で、数百回から数千回の選挙を経る必要があり、実際は、不可能に近い。

ただし、国政選挙にも電子投票を導入した場合、導入費用の回収にやや現実味が出てくる。衆議院、参議院議員選挙で電子投票を導入した際の投開票時の運用費用は、単独の地方選挙に比べさらに費用削減が期待できる。例えば、衆議院議員選挙では、区部で約400万円、市部で約240万円、参議院議員選挙では区部で約480万円、市部で約240万円、削減額が増加する。これは、国政選挙で必要となる投票用紙の種類数や、開票人数・単価、開票所設営費が、単独の地方選挙に比べて多く、電子投票で、これらの経費を節減できることによるもの。

報告書では、開票時間の大幅な短縮、選挙人の投票意思を正確に把握するといった利点が電子投票にあるとしつつも、電子投票導入時の費用をさらに削減し、より効果を上げるために、以下のような方策を提言している。

  • 国政選挙や不在者投票での電子投票の導入
  • 開票の仕組みが複雑な国政選挙や最近増加傾向にある不在者投票で電子投票を導入することが、費用対効果の面から見ても必須の課題。

  • 費用がかからない電子投票機設計の必要性

    例えば、電子投票機を収納する際のケースの大きさは、事務用に通常用いられている保管庫に収まるように設計する。また電子投票機の電源を2極アース無しとすれば、特別な電源工事が不要となる。

  • 投票管理システムを活用した投票カード発行システムの導入

    電子投票機導入の際は、有権者個々の選挙権行使の可否を電子投票機に指示するための投票カードを発行する機械が必要になる。従来から投票管理システムを導入している区市町村では、これに投票カード発行機能を付加すれば、この部分についての機器・人件費節約につながる。

また、報告書は、電子投票の円滑な導入と、導入効果をより高めるため、以下の6項目を提言した。

  • 国政選挙への電子投票の早期導入
  • 電子投票は規模が大きく、複雑な選挙ほど投票の正確性や開票の迅速性に関し、より多くの効果が期待できる。このことにより、選挙事務の効率化、選挙事務従事者の負担軽減、財政的負担の節減が図られる。投票方法の一体性を確保し、有権者の混乱を防止するためにも、早期に国政選挙においても電子投票を可能とすべきである。

  • 不在者投票への導入

    自書式投票と電子投票が併存することで、有権者の理解が得にくい。不在者投票を電子投票で行えば、開票作業の効率化、所要経費の削減効果が期待できる。不在者投票が大幅に増加している現状を考慮して、選挙権を有する日を投票日当日から公(告)示日に改めるなどの法改正をする必要がある。

  • 投票データの開票所へのオンラインによる送信

    電子投票には、投票終了後直ちに投票結果が判明することが期待されている。このため、オンラインによる送信の安全性や経費を検証しながら、これを可能とする道を開くための法整備が必要。

  • 技術標準の設定及びシステム認証の実施

    電子投票機の機能が法律で規定された条件に合致し、一定の基準を満たしていることは、選挙を適正に執行し、有権者の信頼を確保するために重要。そのための技術標準は国において設定し、システム認証も公的機関が行い、全国的に通用する認証制度とすることが求められる。

  • 開票立会人制度の見直し

    現在の開票立会人の役割は、「投票の効力の決定に際しての意見陳述」があるなど、候補者の利益代表的な性格を有している。不在者投票についても電子投票が可能となれば、開票立会人の役割は「開票手続きの立会い」が主なものとなり、その際、開票立会人に関し、職権による選任制、上限数10人の引き下げといったことも検討されるべき。

  • 投票可能な投票所の拡大

    投票管理システムを導入すれば、同一区市町村内ならば、指定された投票所以外のどこの投票所でも投票することが可能となる。少なくとも、区市町村の判断で、投票所設置場所の拡大が可能となる道を拓き、より利便性の高い投票環境にするよう法整備の検討を進めることが求められる。

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