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オープンソースも「使えば慣れる」、みんなが Linux、OpenOffice.org を使う町役場栃木県の二宮町役場では2006年2月よりオープンソースソフトウェア(OSS)の導入を進めている。この試みは独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施した「自治体におけるオープンソース・ソフトウエア活用に向けての導入実証」の一環。具体的な目標は、既存の資産を OSS デスクトップから利用できるようにするための効率的な移行方法や、導入ガイドブックのとりまとめ、サポート内容の確立などを探ることだ。
同町は2月に OSS の導入を開始し、5月まで導入実証を行ってきた。これまでに職員の PC 全139台をすべて Linux に変更したが、現場で OSS の導入を進めたのは、技術者ではない一般職員だ。「ほぼ全員が Linux を初めて触った」(情報管理室長 海老原氏 )という状況にもかかわらずこの試みは順調で、今後も OSS を使い続けることが決定している。 OSS の導入に際して海老原氏が挙げたポイントは、標準的なツールの変更、利用業務の絞込み、適切な日本語表示の確保、印刷環境の確保の4点だ。 まず標準的なツールついては、表計算やワープロ、プレゼンなどを、MS-Officeから OpenOffice.org(OOo)に変更。また Web ブラウザやメールクライアントはそれぞれ Firefox と Thunderbird を採用した。 これらのアプリケーションは、スケジュール管理、資料の検索、掲示板、調査、報告など日常業務の大部分で使われるため非常に重要だ。なかでもやはり戸惑ったのは Excel、Word から OpenOffice.org への変更だったという。 設置されたヘルプデスクが対応した件数をその内容別にグラフ化すると、導入作業の前半は OpenOffice.org に関する問い合わせが圧倒的に多い。設置したヘルプデスクは対応に追われた。 このため二宮町役場は、自己解決のためのナレッジ構築として、XOOPS を活用した庁内用 Web を用意した。はじめのうちこそ「Web への書き込み方がわからない」という声も聞かれたそうだが、質問が出始めると、ヘルプデスクだけでなく職員同士で教えあうことも多くなったという。 「これによって組織も活性化した」と、海老原氏はユーザー自身の自己解決を支援することの重要性を語る。また、OpenOffice.org 日本ユーザー会とも協力体制を築き、同会へ情報提供する代わりにアドバイスを得た。この結果、短期間でヘルプが収束することとなった。 そのほか、文字コードを UTF-8 へ統一することで適切な日本語表示を確保し、印刷環境は Ghostscript+Redmon17 を利用して既存の Windows 用プリンタを活用した。 現在、二宮町役場では年代を問わず全ての職員が Linux、Firefox、Thunderbird、OpenOffice.org を利用している。OSS 導入後の職員へのアンケートでは、「(OSSは)使えば慣れる」という回答が非常に多い(もちろん「Windows に戻せ」という人もいる)。
また OSS 導入後の作業効率についても調査したところ、導入初期の効率は Windows を利用していた時期と同程度、または向上している人が多いという。 海老原氏は「MS-Office と Openoffice.org を比較しても優劣はない。アプリケーションによる効率性の差よりも、むしろこれまでの利用者教育に改善点があった。要は慣れと割り切りだ」とまとめた。 関連記事 最新トップニュース
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