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IT社会における知的財産権・著作権の保護e-Japanで共有されるべき行政情報は国民共通の公共財(社会インフラ)であり、知的財産である。科学技術研究論文や成果、行政計画や報告、法令や条例、さらには行政サービス事務やプログラム等、それらは国民の豊かさを向上させるためにある。従ってその円滑な運用には、原本性保護や個人情報保護の法的対応はもちろん、国民のコンセンサスを得られる法律の整備が求められる。 ところが、IT、特にグローバルなITに対する法的対応は常に後追いとなるのが宿命である。先進のITほど、共通規範(パラダイムもしくはディシプリナリ・マトリックス)の変化が早い。技術は革新によるブレークを常とするが、法は安定を旨とする。技術の仕様は普遍的・国際的だが、法は局在的・国家的である。ここからIT主導型社会における技術と法の乖離が発生する。 日本では、ITの知的財産権は、特許法や商標法などで規定される工業所有権、特許権/商標権等として守られるか、著作権法でいう知的財産権、著作者人格権(譲渡不可)、著作者財産権(複製権/放送権/出版権等市場取引可)として守られる。いずれも19世紀後半の「物理的なものとして管理可能」な時代の所産から派生している。 ところが新しく出現する技術は伝統的な管理方式の前提を危うくする。ベルヌ条約による著作権法は、1)写真やオルゴール、映画、レコード程度のメディアしかなく複製技術の劣悪な時代で、オリジナル尊重主義が守られていた、2)著作権者が著作物使用者をコントロール可能であった、3)著作権は第三者の公認などなくても自然発生し得た、ものだった。 情報化・電子化社会の技術は、1)複製が容易で、オリジナルに勝るほどのコピーをいくらでも生み出せる、2)著作物の流布経路を追跡することは困難で、そのコントロールも、私有化もできない、3)流用や改変が容易で、著作者の同一性保持権は有名無実となりつつある、という状況を出現させた。この結果「占有」を前提とした著作権料の徴収が困難になり、著作者人格権の保護さえ保証できなくなるといった著作権法の空文化が発生することになった。最近の例でも、目に余る音楽著作権等の侵害(?)について法の泥縄的対応が続いているが、経過は思わしくない。 電子商取引分野における創作物の知的財産権・著作権の保護は、喫緊の対応課題である。また行政サービスにおける「行政情報という名の知的資産」がいくら公共財であるといっても、その内容や真偽に対する責任は発信者側に問われる。行政サービスの提供者側で、原本であること、不法利用されないことを保証するのは、公的機関としての義務でもある。 この課題に対処するための方法や機構が「知的財産権・著作権保護の技術」である。 機能例として; 等があげられる。 課題がクリアされれば、公開を見合わせていた知的活動の所産がインターネット上にどっとあふれるだろう。非オープンソースのプログラム資産やクローズドソースの知的資産も正当な位置へ収まる。 国民の側から見れば、そうなってはじめて玉石混交の行政情報資産の中から、本当に自分に必要なサービスなり情報なりを享受できる。ただしそうなるためには、今度は国民が自分自身のために、自主的に情報検索技術の高度化や知識資源開拓への参画を行わざるを得なくなる。IT社会において明確な民意を示すことは、自己責任という義務を伴うのだ。 ユニシスe-Japanニュース編集室(編集子) 提供:日本ユニシス
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