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2009年11月7日
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携帯電話利用者の立場から見た e-Japan

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インターネットの利用という点では、日ごろPCを使用している人は携帯電話(以下ケータイ)を持っていてもあまり使わない人のようである。逆にケータイによる SMS や WEB 接続をよく利用している人はPCを持っていない場合が多い。このようなケータイ利用者の立場から見ると、政府や自治体のIT施策には不満があろう。以下にそのような観点から見た問題点を列挙しよう。

(1) 急がれるケータイのユニバーサル・デザイン
現在、通信に関する市場は大きく変わろうとしている。特に、固定電話ビジネスの存在基盤はケータイの普及とIP電話により崩壊する日が近づいている。その結果公衆電話が激減する時が来るだろう。すでに平成14年4月、NTT はグループ再建政策の一つとして公衆電話の削減を打ち出している。公衆電話が周りから消滅したとき、取り残される人々のために、次のような対応を急ぐ必要がる。

高齢者向け:複雑な機能を省いた、画面の大きいケータイが必要。
子供向け:専用コンテンツフィルタ経由でのみ WEB 接続できるケータイ。用途を限定し、現在の割引制度よりもさらに低価格なサービスも必須。
視覚障害者向け:画面のない機器。(※注1)
ペースメーカ装着者向け:現在のケータイが出す電磁波についての情報公開と、有害電磁波の少ない機器の開発が必要。一方、誰も守らない交通機関による「電源オフ・キャンペーン」は、車両を限定する等、やり方を見直す必要がある。電磁波遮蔽衣料の開発も期待される。(現在販売されている遮蔽器具は、ほとんど効果がないらしい)
(※注1)米国の Hop-on Wireless 社が発売している使い捨て・再チャージ可能な画面のないケータイが参考になる。

(2) 行政機関はケータイの「認知」が必要
総務省の発表によれば、ケータイからのインターネット・サービス加入者数は2002年11月末5,843万に達した。この値は他の接続形態(電話回線,xDSL,FTTH,CATV)の合計2,848万を大幅に上回る。それにもかかわらず、国や地方自治体のホーム・ページはケータイから利用できるものが極めて少ない(政令指定都市では大阪市のみ、国の行政機関でも極めて少ない)。問い合わせのためのメールアドレスを開示しているものも極めて少ない。

(3) 住民が期待するケータイを利用したサービス
電子政府や電子自治体ではしばしば、電子申請、電子届出、電子広報などが最初に上げられるが、利用のためにはPCが必須であり、一般住民の利用頻度も多くはない。むしろ次のような「ケータイを利用したサービス」の方が住民のためになるのではないか。

地域交通・道路情報:ケータイからバスの位置情報検索を可能にする。(東京都が計画)
運転者が道路の状態(雪など)を確認できる仕組み。(北海道開発局)
医療機関検索:(特に)休日・夜間営業中の医療機関を検索。(東京都など)
観光スポット案内:GPS ケータイを持つ観光客へのガイド
災害情報収集:多数の自治体職員が所持する GPS ケータイで災害情報を集めるシステム。(横浜国立大学とインクリメント社の研究チームが開発)

また現在インターネットで提供されているサービスでも、ケータイ向け WEB での提供の方が、優先度が高いと思われるものもある。(例えば、ハローワークによる求人検索)

(4) 高額な電波使用料
ケータイの利用者が高額な電波使用料(540円/年)を負担させられていることはあまり知られていない。国は電波使用を認可するだけで何もサービスを提供するわけではないので、利用者にとっては人頭税のようなものだ。(※注2)
(※注2)池田信夫上席研究員による以下の記事を参照
 http://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0067.html


ケータイの普及により、国や自治体が若者向けにキーボードの使い方や WEB 参照の学習をわざわざ行う必要はない、ということが明らかとなった。PCを前提とした投資や浪費(例えば幼稚園や小学校におけるインターネット使用の練習)をするよりも、ケータイを e-Japan 推進の重要なツールの一つと認め、さらに普及や改良を図るべきではないだろうか。

木村 隆道

日本ユニシス株式会社
社公営業推進部/社公マーケティング室


提供:日本ユニシスブロードバンド事業

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