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2008年9月5日
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政府における電子調達

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「電子政府構築計画」の「IT化に対応した業務改革」として、業務・システムの最適化が掲げられ、政府調達における「物品&サ−ビス調達」を、付随業務も含め最適化する計画が進められている。

本文では、特に「物品&サ−ビス調達」に関連した、背景、動向、具体化における留意事項について述べる。

1.調達の現状

2003年度の「公共投資関係費」は89,117億円だった。国レベルの実施件数を見ると一般入札が2002年度94.7%で、試行実施も含めると100%の実施率になっている。また道路公団を含めた府省関係の2003年度の「物品&サ−ビス調達(建設関係を除く)」は9,690億円で、金額分類で見た場合では一般入札が63.1%、指名競争が1.5%、随意契約が35.4%、また件数分類で見た場合では一般入札が80.7%(1万2,704件)の実績であった。

これらの政府調達の公正性を目的に、総合評価による一般入札の推進が図られている。また入札増加に対する官民の事務合理化の重要性が認識されており、政府における電子調達が重要施策として位置付けられている。

2.動向

政府調達の現状としては、公共事業を対象にした国土交通省の「電子入札システム」、非公共事業の物品を対象にした総務省の「入札・開札システム」があり、入札・開札に続く契約業務についても、業務プロセスとビジネス用語の標準化による電子契約システムの導入検討が総務省で進められている。

また上記以外の入札・開札を伴わない「物品&サ−ビス調達」での簡易調達に関して、一般市場からの調達促進と各府省の事務合理化を図る目的で、米国防省を参考にしたカタログ調達等の電子調達が検討されている。

海外では、米国4州が電子入札公告と結果を公開する「Bid Express」を、フランス設備省は入札公告「SAOMAP」を、オランダ、イギリス、ドイツ建設省等も電子入札を実施している。アジア各国の動きとしては、韓国が初期 ebXML 仕様に基づく政府電子調達システム「GePS」を稼動しており、他に中国とタイでの導入が推進されている。

米国国防省と連邦政府では、「CCR(Central Contractor Registration)」による調達先一元管理が行われており、取引先の信用確認のために、金融機関同士の信用情報交換メッセ−ジ「ANSI155(Business Credit Report)」を併用している。

2万5,000ドル以上の政府調達は、ホ−ムペ−ジ「FedBizOpps(Federral Business Opportunities)」に掲載し、電子取引は「ANSI」または「EDIFACT」規約を用いた EDI で実施し、2,500ドル以下については「Purchase Card 調達」を用いている。他に、国防総省は主要武器調達のための「Electronic Bid Solicitation」を持っている。

公共事業の調達標準化では、2002年より日本がリーダーになり JACIC(日本建設情報総合センタ−)を事務局に、電子入札国際標準化活動(UN/CEFACT TBG6「e-Tendering Project」)を行い、フランス、韓国、スウェ−デン、英国、チェコ、韓国、ドイツ等が参加した。

「公共工事」国際標準化作業が2004年中に制定予定であり、並行して「建設工事サ−ビス」の検討作業が2004年度をめどに進められている。

他に、同時進行で TBG6 でフランスが中心になった、BoQ(Bill of Quantity:数量明細)の標準化が推進されており、国際標準案に取り込むことを検討中である。

3.調達システムの留意事項

「公共投資調達」の特徴として、1件当りの金額が大きい、一式としての金額提示(積算/数量明細併用)、参加対象となる企業が比較的限定されるといったことがある。

他方、「物品&サ−ビス」は、1件当りのビジネス金額の幅が大きい、取引形態(都度、期間取引、年取引、月取引、他)が多様、物品とサ−ビスの品目分類が複雑である(消耗品、備品、財産、役務、借上げ、委託、供給契約他)、納品内容/納品方法の多様性など、対象物件分類別に取引特徴があり、「公共投資」と比較した場合画一的な物として取扱うことに難しい面を持つ。

このことから「物品&サ−ビス調達」のシステム実現では、取引環境(地域性、商習慣等)、参加企業規模(中小零細企業等)、信用情報の採用方法、ビジネス対コスト、参加者の非専門性等に配慮し具体化する必要がある。

技術的には、情報共用に伴う情報表現構造、共有情報蓄積構造、情報連携プロセス、原本保証、関係資料(特に添付)の電子化、認証手法(取引者の選択認証等)、RFID タグ利用法、既存資産との連携等(文書ファイリング、EDI ネットワ−ク等)の方針策定が重要になる。 

また、利用環境への標準化が必須になり、ビジネスモデルとプロセス、ビジネスプロトコル、分類、用語定義、コ−ド等への作業が必要で、特に「物品&サ−ビス調達」では既標準規約(業界標準等)との関係、標準化範囲と対象選定、関連する業務連携方針を明確にした上での取組みが求められる。

4.まとめ

これらの取組みでは、電子公告、電子入札と開札、電子契約書による締結、さらに電子契約書の他への利用(融資審査資料、電子債権、保証等)等の一連のビジネスプロセスとしての検討がなされ、法的にも「電子デ−タ保存法」、「e-文書法(仮称)」、契約書の電子化に伴う関係法(商法、民法等)の調整と見直しが図られることで、EDI で進められてきた部分的なビジネス分野のペーパレス商取引が、将来のビジネスモデルとして再認識され、促進されると考えている。

また、中央省庁からの地方への事業移転が進み、米国の政府(連邦、州)の様に事業役割が二次的な関係として構成されるならば、地方公共セクターも含めた公共事業への投資効率を高め、また民間企業の事業別にシステム化されてきた各種調達の改善を図る意味においても、1つの社会共通基盤としてのひな型モデルが実現すると期待している。

大沼 保夫

日本ユニシス株式会社
官公庁事業部/官公ビジネス統括部/官公ビジネス二部/電子政府グループ


提供:日本ユニシス調達



 
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