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2008年10月7日
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地方分権改革の推進による地方自治体の広域行政の動向

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国の施策とする地方分権改革が推進される今日において、近年、広域連合・広域サービスの設立・運用が多くなっていることから広域行政に関する調査を実施しました。

調査資料としては、総務省が公開している「広域行政」(付随する資料を含め)が主要な資料であり、本レポートのかなり部分で引用しております。

広域行政の国の施策としては、「広域行政圏施策」としています。広域行政圏の概況としては、昭和44年から広域市町村圏の設定がなされ、昭和52年からは大都市周辺地域広域行政圏の設定が行なわれ、平成3年3月より広域市町村圏および大都市周辺地域広域行政圏の両者を「広域行政圏」と総称することにしています。

広域行政機構としては、広域連合・一部事務組合・協議会の形態があります。

本レポートでは、広域行政に係る国の施策経緯、広域行政の必要性と効果、代表的な最新動向を報告致します。

(1)広域行政圏計画と事業実施

広域行政圏計画(計画期間はおおむね10年間)では、当初、道路等の広域ネットワークの形成およびゴミ・し尿処理、消防等の広域事務処理システムの整備に主眼がおかれていました。

その後、昭和52年に策定された三全総の定住構想を受けて昭和54年度から策定が開始された新広域市町村圏計画(新計画)においては、地域の総合的居住環境の整備を目標とし、産業振興等を含めた総合計画とされ、文化、教育、スポーツ等の分野における広域サービスシステムの整備に重点がおかれてきました。

また、第3次計画の策定の際の指針として平成3年3月29日に示した「広域行政圏計画策定指針」においては、広域行政圏のこれまでの成果を踏まえて、第四次全国総合開発計画の多極分散型国土形成の理念に沿って、豊かさを心から実感できる国民の生活空間の整備が実現されることを目標とし、国土形成の基礎的な単位として、圏域の総合整備に努めるものとしています。

さらに、平成12年3月31日に示した「広域行政圏計画策定要綱」においては、21世紀の到来を目前に控え、広域行政圏およびその広域行政機構のあり方について、日本の政治経済社会の大きな構造変革に対応して、新たな展開を図る必要があるとし、そのための方策として、地域における参加と連携を推進して、多自然居住地域を創造していくことが重要な課題となっており、さらに、地域間の連携を効果的に進める観点からは、自主的な市町村合併を積極的に推進することが必要であるとしています。

(2)広域行政の必要性と効果

1.広域行政の必要性

今日、私たちの日常生活や経済活動はますます広域化し、町並みも広がりつつあります。また、私たちの価値観はますます多様化し、地方自治体へのニーズも高度化しており、行政サービスの一層の専門化や高度化が求められます。

このような状況に地方自治体が適切に対応するためには、広域的な視点から連携・調整し、行政を進めていくことが必要です。

また、国・地方を通じた非常に厳しい財政状況の下においては、各地方自治体で共通し、重複するような経費は広域的な対応でできる限り節約し、効率化を図るとともに、グレードの高いサービスの提供やまちづくりを進めていくことが大切です。

広域的な取組を進める方法としては、複数の市町村が合体して一つの市町村として取り組む市町村合併と、個々の市町村はそのままで連携調整して取り組む広域行政があります。

2.広域行政による効果(これまでの)

これまでの広域行政による具体的効果としては、以下の主要事項があります。

□ 広域的な道路整備が進むと、生活の行動範囲も広がる

□ 観光ルートを広域的に設定すれば、観光地がより魅力的になり観光客が増える

□ 図書館をコンピューターで結べば、利用したい本がすぐに手元に届く

□ 文化・スポーツ施設を共同で整備すれば、収容力の大きな施設ができ多彩なイベントの実施が可能になる

□ 福祉施設が共同で設置されれば、より高度なサービスを受けられる

□ ごみ焼却施設を共同で設置すれば、毒性の強いダイオキシンを減らせる

□ 川の上流と下流で一体的に水質浄化に取り組めば、より環境保全が進む

(3)近年の広域行政の動向

近年の広域行政の動向としては、広域連合と広域サービスが全国的に普及されています。

広域連合は、様々な広域的ニーズに柔軟かつ効率的に対応するとともに、権限委譲の受け入れ体制を整備するため、平成7年6月から施行されている制度です。

これまで、ゴミ処理や消防などの事務を中心に一部事務組合が広く活用されていますが、広域連合は一部事務組合と比較して、次のような特色があります。

□広域的な行政ニーズに柔軟かつ複合的に対応できる

□広域的な調整をより実施しやすい仕組みとしている

□権限委譲の受け皿となることができる

□より民主的な仕組みを採用している

広域連合の代表的な例としては、介護保険制度における一部市町村が広域連合として、平成20年4月に施行される後期高齢者医療制度において47都道府県ごとの広域連合が義務付けられています。

また、高知県では市町村を保険者とする国民健康保険制度を県に広域連合化するとか、静岡県では市町村ごとの滞納管理を県に統合する計画があります。

一方、地域住民・企業への利便性向上を目的とした近隣市町村との広域サービス実現に向けた取り組みが進められています。

代表的な例としては、札幌市が政令指定都市で初めてとなるコールセンターを導入し今年の3月で5年となりますが、今後は近隣7市を含む広域・官民連携の広域化を計画しています。

最後に、地方分権の推進と並行して広域行政の様々な分野での進展が図られ、地域住民・企業のサービス向上を期待致します。

なお、広域行政に係る詳細情報資料については、前述した総務省公開の「広域行政」を参照して頂ければと思います。

森山 勉
日本ユニシス株式会社
官公庁事業部/官公庁ビジネスセンター
シニアコンサルタント

提供:日本ユニシスユニシス
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