デイリーリサーチ2002年4月15日 00:00
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電子コミュニティは地域活性化に貢献するか

この記事のURLhttp://japan.internet.com/research/20020415/1.html
著者:(株)UFJ総合研究所 研究員 関原深
国内internet.com発の記事
(株)UFJ総合研究所、インターネットコム(株)、 (株)インフォプラントによる、 掲示板やメーリングリストに参加しているインターネット利用者300人に対する調査より、 「地域活性化へのIT適応」の1つの手法として、 電子コミュニティは地域活性化に貢献しうる有望な選択肢であることがわかった。

地域活性化には様々な切り口があるが、その1つとして、地域コミュニティを活性化することが考えられる。 このコミュニティを活性化させるには、リアル/バーチャルに関わらず、大きく3つのバリアが存在すると思われる。

(1)地域活性化に関して興味があるかどうか?
(2)そのようなコミュニティに参加したい、議論をしたいという意向があるかどうか?
(3)そのコミュニティを意味あるものとして継続的に運営できるか? (ただの意見交換だけではなく、そこでの議論が何かに反映されるか)

以下、アンケート結果より、これらを検証していきたい。

まず、「(1)地域活性化に関して興味があるかどうか」について見ることにする。現在、 よく参加している掲示板/メーリングリスト(複数回答)は趣味系のものが全体の半数以上となっているが、 地域情報系での活動も26%となっており、比較的参加率は高い。また、同項目について、 今後参加してみたい掲示板/メーリングリストを聞くと、地域情報系が43%と最も多い結果となった。 さらに、地域を活性化するということに対する興味について直接聞いたところ、実に7割が興味を示している (大変興味あり20%、興味あり50%)。今後の参加意向の高さ、 および現段階での地域活性化に対する興味から推察すれば、 (1)の条件に対しては十分にクリアできており、意識醸成が進んでいる段階にあると言える。

次に、「(2)そのようなコミュニティに参加したい、議論をしたいという意向があるかどうか」 について見てみたい。先の質問で、地域活性化に対する興味をお持ちの方に、 このテーマに関する【1】会合、【2】掲示板/メーリングリストがあるときに取る態度を聞いてみた。 【1】会合の方では、参加して意見を言う:参加するが話を聞くだけ:参加しない=30%:26%:44%と なったのに対し、 【2】掲示板/メーリングリストでは、参加して意見を投稿する:参加するが話を見るだけ:参加しない=72%:27%:1%と、活動は大きく積極的な方向に向かうという結果が出た。確かに、 今回の調査が掲示板/メーリングリストの参加者で、かつ調査パネル自身がイノベーティブ層であることから、 完全に鵜呑みにはできないものの、時間/場所の制約がないというネット本来の特性を活かしている 【2】掲示板/メーリングリストは1つの活性化手法として重視すべきであろう。

最後に、「(3)そのコミュニティを意味あるものとして継続的に運営できるか」について見たい。 この項目は当然、ただの意見交換だけではなく、 そこでの議論が何かに反映されるかといった非IT面での工夫が非常に重要であるが、 今回は良い議論を醸成するために必要と言われている、コーディネーター/オピニオンリーダーについて聞いてみた。その結果、コーディネーター/オピニオンリーダーは必要という回答はそれぞれ、89%(絶対必要35%、 どちらかといえば必要54%)、73%(同16%、57%)と必要性は非常に高い結果となった。

皆様ご経験かとは思うが、オピニオンリーダーがいると、議論の活性化という面では貴重な存在ではあるものの、 その人個人の意見の強さでかなり全体の論調が偏ってしまうため、 自由に意見を出したい方々がこれを懸念した分若干低くなっている。逆に、 コーディネーターはそのようなものを是正し、建設的に進めていく重要なポジションとして必要視されている。 これらを踏まえ、電子市民会議への期待を聞いたところ、67%が期待し、うち37%は参加したいという意向を、また、電子市民会議が地域活性化に繋がると答えた方が70%もいた。

「議論は人の顔を見ながらするものだ」というような意見もごもっともであり、 当然バーチャルチャネルだけでは不十分であることも確かである。しかし、(あくまで一般論ではあるが) 「黙して語らず」が美徳とされていたこと、「意見はあるけど、発言するのはちょっと‥‥」 とやや恥ずかしがりが多いこと、また、 「あいつ、あんなこと言いやがって‥‥」と議論が後を引きがちな日本人にとって、このような電子コミュニティは、特に(2)のバリアを下げ、多様な意見が集められるという手段の1つとして有用なのではないか。


◆参考記事
内閣府調査、地域活性化のためのIT活用策を提示
ネットコミュニティにリーダーは必要か?

調査協力: 


Q:あなたがよく参加している、今後参加してみたい掲示板やメーリングリストのジャンルは何ですか? (複数回答)




Q:あなたがお住まいの地域を活性化するという事に対して、あなたはどの程度興味がありますか?




Q:その地域活性化に関する【1】会合/【2】掲示板・メーリングリストが設けられたとします。 あなたはどのような態度を取ると思いますか?




Q:あなたのお住まいの地域活性化に関するサイトに参加しているとしたとき、 コーディネーター、およびオピニオンリーダーは必要ですか?




Q:あなたは、電子市民会議(ネット上で、お住まいの地域に関しての議論を行うこと)を行うことは、 地域活性化につながると思いますか?




(2002/4/13調査 掲示板やメーリングリストに参加している
インターネット利用者 300サンプル)
※詳細データ(記事未掲載設問を含む)はこちらでダウンロードできます。 【有料】


◆次回予告:「携帯メールの利用について」


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