米 IBM、ビジネス向けグリッドオファリングを10種発表米 IBM は2003年1月27日、金融市場、ライフサイエンス、自動車、航空宇宙、行政などの主要産業を対象にした10種類のグリッドオファリングを発表した。これまでグリッドコンピューティングは学術研究分野での利用に限られていたが、ビジネスでの利用を推進していく。
■金融市場 高速解析グリッドと IT 最適化グリッドの2種類のグリッドを提供。高速解析グリッドは、金融取引処理を加速化しコンピューター処理を高速化することにより、金融取引市場における競争力の強化と迅速な対応の実現をめざす。IT最適化グリッドは、利用できる状態にありながら十分に活用されていないコンピュータやストレージのリソースの活用を支援する。 ■ライフサイエンス ライフサイエンス産業に向けても高速解析グリッド、情報アクセスグリッドの2種類のグリッドを用意。高速解析グリッドは、処理される演算数を増やし、例えば創薬にかかる時間を短縮できる。情報アクセスグリッドは、標準化されていないデータ フォーマットにおいても統一されたデータアクセスを実現することにより、既存データや資産を最大限に活用できるようにする。 ■自動車・航空宇宙 エンジニアリング/製品設計グリッドと、デザイン/コラボレーショングリッドを提供する。エンジニアリング/製品設計グリッドは、企業の既存のインフラを最適化することによる、支出管理を支援。デザイン/コラボレーショングリッドは、パートナー間でのデータの共有とワークフローの分散を可能にすることにより、設計プロセスの高速化が実現される。 ■行政機関 情報アクセスグリッドを用意。組織全体の既存データリソースやその他の資産を最大限に活用し、さまざまなデータのマイニングや関連付け、およびデータやファイルのインターフェースの統一によるアクセスの単純化を通じて、効率化を図る。 これに加え、すべての産業を対象として「グリッド イノベーション ワークショップ」という10種類目のオファリングも提供。 発表されたグリッドオファリングは、異機種混合環境で、グリッドの標準仕様の OGSA(Open Grid Services Architecture)に対応していくようにデザインされている。IBM 製及び他社製のハードとソフトを対象にしながら、これらのグリッドシステム構築を支援していく予定。 IBM グリッドコンピューティングワールドワイドのゼネラルマネージャー、Tom Hawk 氏は次のように述べている。「商用分野でのグリッドの適応は、特に OGSA に対応した初めてのグリッドミドルウェアとなる GlobusToolkit 3.0が市場に紹介されることにより広がるだろう」。 また、金融市場に向けてのグリッドオファリングの一例として、IBM は金融サービス大手企業の Charles Schwab 社と協力している。 2社はプロセッサーの効率化に主眼をおいたプロジェクトを行っている。IBM 製ではないシステム上で稼動していた既存のアプリケーションを選び、IBM eServer xSeries 上で RedHat Linuxを動かし、Globus Toolkit を利用してグリッド化を行った。既存の財産管理アプリケーションのグリッド化は、複雑な数値解析方法を採用したシステムテストを専用環境で行い、つい最近終了したばかりである。 このグリッド化により、4分以上かかっていた金融アプリケーションのプロセッサー処理時間を15秒に短縮。顧客からの問い合わせに対する応答時間が短縮できる。現在両社は、このグリッド研究技術を、Charles Schwab 社の他のビジネス分野への適用できるか検討している。 また IBM は、対象として選んだ業界へのグリッドソリューションの導入に向けて、グリッドミドルウェア企業5社と契約したことを発表した。このうち Platform Computing および DataSynapse は、導入にあたって重要な役割を担うことになる。さらに、Avaki 、Entropia 、United Devices とも提携し、各ベンダーの専門分野において協力関係を築いている。 最新トップニュース
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