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押入れの奥にしまい込んだマイコンが Web 端末に?スウェーデン国立コンピュータ科学研究所に勤める、コンピューターネットワーク研究者の Adam Dunkels 氏は10日、コンパクトで移植性の高いインターネット対応 OS および GUI デスクトップ環境『Contiki』の初版を公開した。
初版の対象システムは『Commodore 64 (C64)』という、現代の感覚でいえば携帯型のゲーム機に毛の生えた程度の機能しか持たない小規模システムだ。同氏によると、従来も8ビットシステム用の Web ブラウザ環境が無かったわけではないが、コンテンツの最適化用に別途強力なサーバーシステムが必要だったり、実際的には16ビットプロセッサや結構なメモリが必要だったりしたが、Contiki は全て自前で処理し、現実的に利用できる環境だとしており、世界初の8ビットプロセッサシステム用本格インターネット環境といってもおかしくない。 ちなみに C64 は、まだパソコンという呼称が定着していなかったマイコン時代の末期に登場したコンピューターで、プロセッサは動作クロック 1MHz の『6510』、メモリはわずかに64キロバイト (それでも8ビットのアドレス空間としては最大量) というものだ。当時安価なホビー用コンピューターとして人気を博したが、もちろんとうの昔に姿を消している。 Contiki に話を戻すと、Dunkels 氏は同環境をオープンソースとしており、高い移植性を謳っている。実際複数の賛同者の手によって、同じく Commodore 製の『VIC-20』や『PET』、あるいは任天堂の『NES』(日本国外向け初代ファミコンの名称) や Atari の『Lynx』(携帯ゲーム機)、Tandy の『Colorcomputer』、さらに Apple Computer の『Apple ][』と、8ビット機を中心に移植が進んでいる。ほかにもやはり Atari のゲーム機『Jaguar』やソニーの『PlayStation』など、16ビットあるいは32ビットシステムへの移植も進んでいる。 C64 を含めた主に8ビットシステム用のインターネット環境、というターゲットの捉え方について Dunkels 氏は、「古いゲームで遊ぶといった、子供の頃の思い出に浸ろうというものではない。限界を払い、これまで不可能と思われたことを実現しているのだ」と語った。 Contiki は、マルチタスクカーネルにウィンドウシステム、そしてカスタマイズできる GUI ツールキット、スクリーンセーバー、TCP/IP スタック、小規模な Web サーバーとブラウザといった機能を実現しており、動作に必要なメモリサイズも、基本機能だけなら20キロバイト、全機能を使っても50キロバイトと非常にコンパクトだ。 当然インターネットへの接続性が問題となるが、Dunkels 氏は既成の組み込み用イーサネットモジュールを用いて、C64 用イーサネットインターフェースも自作しており、初版の Contiki は同インターフェースに対応している。 また Contiki で PPP に対応するべく開発に着手している開発者もいる。PPP に対応すれば、モデムを使ったダイヤルアップ接続も実現する。 非常にコンパクトなインターネット環境となれば、もっと近代的な機器での利用も気になるところだが、今時の Web ブラウズ環境にあるような、Java や Flash や 画像などに Contiki が対応していないことから、同氏は PDA や携帯電話といったエンドユーザー向けの機器用途には、おそらく適さないと述べている。 関連記事 最新トップニュース
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