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2008年11月22日
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Webテクノロジー2003年10月16日 00:00

メールで効果的な情報共有を行う(1)

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前回までの「メール配送のしくみ(123)」は、いかがだったでしょうか。今回からはメール配送のしくみを応用した「メーリングリスト」について見ていきましょう。

「メーリングリスト」とは、メールを使って大勢の人とコミュニケーションすることのできるシステムのことです。Mailing List の頭文字をとり、略してMLと呼ばれています。仕事やプライベートでみなさんも何らかのメーリングリストに参加しているのではないでしょうか。

■メールの歴史
まずは簡単にメールの歴史を振り返ってみましょう。メールが利用され始めたのは 1960年代初頭、マサチューセッツ工科大学で世界最初の電子メールプログラムが開発され、1964年に一部の科学者の間で一種のメールの利用が始まったと言われています。

1972年 BBN 社のレイ・トムリンソン(Ray Tomlinson) が CRYNET と呼ばれるファイル転送プロトコルを利用した最初の電子メール処理用プログラム SNDMSG を開発しました。メールアドレスのローカルパートとドメインパートを区切る文字に @ マークを採用したのもレイ・トムリンソンです。

その後、「メール配送のしくみ」で説明したメールを送受信するプロトコルが生まれ始めます。1982年 SMTP の開発が行われ、1984年 POP が誕生、その後1985年 POP2 を経て 1993年に POP3 が誕生し、さらには1994年に IMAP4 が誕生しました。

■メーリングリストの誕生
メールの普及に伴い、1つのメールアドレスで複数の相手先に対してメールを配信したいニーズから、1975年に ARPA (Advanced Research Projects Agency) のスティーブ・ウォーカー (Steve Walker) が世界初のメーリングリスト管理プログラム "MsgGroup" を開発しました。しかしながらこれは、メールを人の手で転送するという原始的なものでした。

その後、独自のメーリングリスト管理プログラムが開発されはじめ、改良を重ねオープンソース ソフトウェアとして配布されるようになってきました。1990年前半にはご存じ Majordomo が産声を上げていました。日本でも fml や nml などのメーリングリスト管理プログラム開発されました。

メーリングリスト管理ソフトウェアは Unix 系オペレーティングシステム上で動作するものから発祥しているものが多く、当初インターネットを通じてオープンソース ソフトウェアを開発するエンジニア達が共同開発などを行うために用いられてきました。しかし、インターネットが普及するにつれて、趣味やサークルなど不特定多数の参加者に対してのメールによるディスカッションの場として使われるようになりました。

そして、1995年 Microsoft Windows 95 が発売され本格的なインターネットブームの到来とともに、メーリングリスト利用者は爆発的に増加します。

■メーリングリストサービス
日本にインターネットが根付き始めた頃、メーリングリスト開設サービスを提供していたインターネット サービス プロバイダー (ISP) は、商用 ISP の IIJ-MC、ASAHI ネットおよび非営利団体の多摩インターネット互助会やインターネット互助会横浜 (IMACY) などでした。

ISP でのメーリングリスト開設サービスは独自でサーバーを持たなくてもメーリングリストが開設できるとあって画期的なサービスでした。このおかげでメーリングリストの開設数が飛躍的に伸びていったのは言うまでもありません。

メーリングリストによる情報共有のニーズが高まる中、1999年にネットエイジが無料のメーリングリスト開設サービスである FreeML (現 GMO M&S が運営)のサービスを開始。eGroups(現 Yahoo eGroups)も同年に無料メーリングリストサービスを開始されました。さらには fml などのオープン ソースのメーリングリスト管理プログラムもバージョンアップを重ね、日本においてもメーリングリストは広く認知されるようになりました。

2000年以降、企業におけるメーリングリストの利用が増えてきたことから商用のメーリングリスト管理ソフトウェアも登場しており 2003年6月にネットエイジは melpod 企業向けメーリングリスト管理ソフトウェアのパブリックベータ版をリリースし、2003年7月に製品版をリリースしています。

■メーリングリストの仕組み
ここからはメーリングリストの仕組みについてみていきましょう。メーリングリストの仕組みは至って簡単です。メーリングリストのメールアドレス宛にメールを送信することにより、参加している複数のメールアドレスに配信することができます。

この簡単な仕組みが、コミュニティーとなりメールによる情報の発信、情報の共有など多くの恩恵を参加者に提供することとなります。

■メーリングリストの利用状況
インターネットが普及した現在、大学から企業までメールアドレスを与えられるようになりました。みなさんのオフィスや大学ではメーリングリストを利用しているでしょうか?

2003年3月にネットエイジが実施した企業のシステム管理者 1000人に対してのアンケートによると、メーリングリストを利用している企業は 50% 近くに達しており、メーリングリストを利用している企業での効果について質問したところ 80% を超える企業において、メーリングリストを利用した効果を認めています。

利用しているメーリングリスト管理ソフトウェア
自社開発あるいは委託して開発 37%
オープンソース・ソフトウエアを導入 17%
商用のメーリングリスト管理ソフトウェアを導入 17%
ASP サービスを利用 13%

■メーリングリストの機能
メーリングリストの機能はメーリングリスト管理ソフトウェアによって異なりますが、ここでは Majordomo の基本機能を示します。

管理者の基本機能機能
  メーリングリストの開設、閉鎖

利用者の基本機能
  メーリングリストへの参加、退会
  メーリングリストログの転送
  メーリングリストログの一覧
  メーリングリスト参加者の一覧

Majordomo の場合、WWW (World Wide Web) が誕生する前のソフトウェアのため、コマンドラインやメールにコマンドを記載して送信するコマンドメールによるユーザーインターフェイスでした。最近ではオープンソース・ソフトウエアの Mailman やネットエイジが開発した melpod のように Web ブラウザで管理できるメーリングリスト管理ソフトウェアも誕生しています。

これら最新のメーリングリスト管理ソフトウエアはとてもたくさんの機能を持っています。そこで次回は様々なメーリングリストの機能について紹介したいと思います。

(執筆:後藤 康成)




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