電子出版からデジタルブックへの新潮流前回の「ブラウザ戦争は終わっていない」はいかがでしたでしょうか。今回は Web ブラウザ上でリッチコンテンツを表示する「デジタルブック」について見ていきたいと思います。
■ 普及しない電子出版 パーソナルコンピューターやインターネットの普及によって、電子書籍や電子出版などのいわゆる「電子ブック」や「eブック」と言われるコンピューター上で読む電子書籍は、市場規模10億円とも言われましたが、爆発的な普及には至っていないのが現状です。 2003年6月 japan.internet.com とインフォプラントの調査結果によると、電子書籍を購入しない理由は「読みにくい」が51%とトップで、次いで「値段や通信費が高そう」が42%、「閲覧ソフトをダウンロードしなければならない」の26%と出ています。 このような結果から、コンピューター上でページを操作する電子書籍にとって、表現力と操作性を両立させている「ブックビューアー」アプリケーションソフトウェアが存在しなかったことが、コンテンツ(書籍)の普及しない原因だったのではないでしょうか。さらには、電子書籍を読むための「ブックビューアー」でのコンテンツに互換性が無いことも原因の1つであると思われます。 ■ ブロードバンドに伴う新たなる流れ 前述の電子書籍の購読(購入)といった行為においては、費用が発生するため購入へのハードルは高いと考えられますが、有料の電子書籍ではなく無料のカタログやファッション誌などのビジュアルなコンテンツをデジタルブック化することに目を向けた場合はどうでしょう。 つい先日の5月11日にインフォプラントが発表した調査結果によると、自宅でのブロードバンド接続の割合が60%を超えており、多くのインターネット利用者はブロードバンド接続環境下にあります。これによりストリーミングコンテンツなどのリッチコンテンツの普及がさらに促進されることでリッチコンテンツを表示するデジタルブックのブックビューアーアプリケーションが注目されています。 このようなリッチコンテンツを表示するデジタルブックの大きな特徴は Web ブラウザ上で、まさにカタログや雑誌を手に取るような感覚でマウス操作できるのに加えて、動画再生などの機能を装備するものがあります。 高い表現力と操作性を備えているデジタルブックには、Cresys 社の 3Dmail DBook、Alpha Bridge 社の Ebook Lab などのブックビューアーアプリケー ションがありますが、ここでは Digitalbook 社の Action Browser を紹介しま す。 ■ Action Browser 体験 Action Browser は Web ブラウザのプラグインソフトを必要とせずに、HTML では実現できない表現力とマウス操作によりデジタルブック機能を実現しています。Action Browser の特徴は、 ・ページめくり ・ズーム ・リンク ・印刷 ・ショッピングとの連動 ・音楽再生 ・動画再生 ・キーワード検索 デジタルコンテンツの利用例としては、当然の事ながら様々なジャンルの製品カタログを紙媒体と並行してデジタルブック化することで、製品の露出度やアピール度が格段に高まります。動画や音声などのマルチメディアコンテンツの再生機能により、取扱説明書などのジャンルでも利用者への高い効果を期待できます。加えてリンク機能を備えていることから EC サービスやリッチコンテンツ広告等との連携が可能となり、様々なビジネスへの応用が期待できます。 Action Browser Web サイトのデモ体験コーナーから「DVD ぴあ」デジタルコンテンツのデモ ■ 普及へのポイント このような高い表現力を備えたデジタルブックは、以前の電子書籍とは異なり Web ブラウザ上でリッチコンテンツが表示されるため、コンテンツの互換性は保たれていますが、まだまだコンテンツが充実しておらず、今後のリッチコンテンツの充実が普及のポイントと言えるでしょう。 ・Action Browser http://www.5digistar.co.jp/ (執筆:後藤 康成) 関連記事 最新トップニュース
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