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2008年9月6日
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Webテクノロジー2004年9月17日 00:00

真のエンタープライズ OS として―Linux 適用の現状と課題(2)

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前回に引き続き、 真のエンタープライズ Linux 実現への期待を込めて、 現時点で、実際にエンタープライズ・システムを構築する場合、 OSS/Linux がどこまで適応できているかを整理する。

今回は、大半のユーザーが、 エンタープライズシステムに共通して要求する要素について取り上げる。

金融、証券、生保、流通、サービス、医療、公共、文教、運輸、鉄鋼、 通信など業種は様々ながら、 「24時間365日安定して安全にコンピュータリソースを活用でき、 高品質なサービスが提供される」かどうかが、 エンタープライズシステムへの適用可能のポイントではないかと考える。

エンタープライズシステムとしての要件は、 規模の大小にかかわらず、 それぞれ高いレベルが求められるに違いないが、 導入する企業各社が、 自社のビジネスで要求されるレベルをクリアしているかどうかを慎重に判断することが重要である。

(1)負荷分散や障害対応などで重要な要件であるスケーラビリティ(拡張性)について。

現在、企業の本番環境で運用されているカーネル2.4は16プロセッサまでをサポートしており、 実際に、8〜16ウェイの構成で採用された事例が公開され始めている。

さらに大規模な構成のシステムは、 HPC(High Performance Computing)分野で事例が見受けられるが、 この規模で業務系サーバーに導入できるようになるには、 今しばらく時間が必要と考える。

ただし、急速に、次期カーネルへの改良、改善が進んでいることも事実で、 大いに期待できる。

(2)13歳の Linux にとって大きなチャレンジである可用性について。

今では、金融機関のオンラインやコンビニの受発注システムやライフライン (電気、ガス、水道、電話など)を支えるシステムに IT が適用され、 システムのサービスが停止すると、一般生活に影響を及ぶ。

「24時間365日稼動をどう実現するか」は、 OSS/Linux だけの問題ではなく、現在も、IT 技術全般の挑戦である。

過去の諸兄の方々の成果により、大規模な高可用性システムとして、 技術の結集ともいえるシステムが構築、運用されているが、 ここにオープンシステムの適用を考えることは、 それほど新しい話ではなく、 すでに Unix が市場として確立している事実もある。

変化の激しい市場ニーズに対応するために、 より柔軟性を高め、運用コストを削減する狙いがある。

しかし、Linux へ容易に置き換えられるかどうかは慎重な検討が必要。 安定度を増してきたことは事実であっても、Linux はまだ13歳。

ちなみに、OSDL では、 キャリアグレード Linux/データセンター Linux というワーキンググループを組織し、最も高い可用性が求められる通信分野と企業データセンターでの Linux 適用を目指して、 さまざまな課題に取り組んでいる。

(3)OSS/Linux は、 そこそこ良い点をもらえるのではないかと考える信頼性について。

特にネットワークの Edge サーバー(Web、メールや Firewall など)では、 Linux はほぼ定着した環境として導入されている。

また、OSS 開発プロセスから、 多くの開発者がその改良にソースコードレベルで関与するので、 悪意のあるコードが入る余地がないといっても過言ではないと思う。

ただし、エンタープライズ・システムとなると、 OS だけではなく周辺のソフトウェアのそれぞれの信頼性という意味では課題が残る。

だからと言って、すべてを OSS でインテグレーションして、 システムを構築することはかなりたいへんという状況でもあり、 商用ソフトウェアとの組み合わせが現状の解ではないかと考える。

(4)一概に語ることはたいへん困難なことながら、セキュリティについて。

Linux は、 バグやセキュリティホールへの対応が開発コミュニティの力を借りて迅速に対応できるプロセスをもっていることに注目していただきたい。

つまり、どこかでバグが発見されてカーネル開発者メーリングリストに投稿されると、カーネルメンテナンス担当者が対応し、 修正(パッチ)のリリースまでが速やかに実行されている。

しかし、「Linux だから安心」という単純な話ではなく、 修正リリースをシステムにきちんと導入し、テストする「運用」が肝である。

以上は、もちろん、 エンタープライズ市場での Linux の普及に「待った」をかけることが主旨ではなく、長期的な、健全な Linux の発展と将来のためにも、 現状を十分理解して、評価していただきたい。

そして、OSDL は、導入企業各社が、理解し、 評価するために必要な情報を収集して公開しており、 各社の手助けになることができればと考えている。

記事提供: OSDL ジャパン

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