Microsoft のプロプライエタリ OS『Windows』から、オープンソース OS の Linux に移行するというのが最近の流行だが、必ずしも使い慣れた Windows 用アプリケーションを手放さなければならない訳ではない。Linux をはじめとする POSIX 互換 OS 用の Windows API 実装パッケージ『Wine』があるからだ。
Wine を開発しているオープンソース開発コミュニティ Wine Project は25日、最新版となる『Wine 0.9』を公開した。同コミュニティは12年前の1993年に、Windows (当時は Windows 3.1) 用アプリケーションを UNIX 上で動かすために発足した。その後 Wine の運用基盤となる OS は数を増やし、Linux をはじめとする各種 UNIX 系 OS で動作するようになり、対応 Windows アプリケーションについても、Win32 API に対応するようになった。
Wine 0.9 公開に合わせ、Wine Project の主要後援会社 CodeWeavers も、Linux 用の Windows API 実装商用パッケージ『CrossOver Office 5.0』を発売している。同製品は、Wine 0.9 の機能性を備え、Microsoft の生産性スイート『Microsoft Office 2003』の動作を保証するほか、それ以外の Windows アプリケーションについても、インストール可能な種類を大幅に増やした。
Wine はハードウェア エミュレータではないが、Microsoft 互換 API を実装することで、Windows が無くとも同 OS 用アプリケーションを運用することができる。Wine Project の発表によると、Wine 0.9 はフルセットの DLL (API の実体となるライブラリ) を備えるため、Microsoft から DLL をダウンロードする必要が無いという。
ほかにも Wine Project の発表では、多数の Windows アプリケーションのインストールと確実な動作について検証済みで、大半の Windows アプリケーションをインストールする際に問題が起きる可能性が低くなったとしている。