オフィス文書形式において Microsoft (NASDAQ:MSFT) は、あるオープン標準規格の突き上げを受ける一方、別のオープンな標準を確立しようと動き始めた。オフィス文書の標準規格としては、すでに標準化団体 OASIS が5月に『OpenDocuments 1.0』を承認し、一部地方自治体が同規格の採用を決めたという背景がある。
Microsoft は21日、ヨーロッパの国際標準化機関 Ecma International に対し、『Microsoft Office Open XML』ファイル形式をオープンな標準規格として複数社と共に提案すると発表した。同社の狙いは、いずれこの形式を ISO (国際標準化機構) の規格とすることにある。
Microsoft Office Open XML は、同社の生産性スイート製品『Office』の次期版で用いる文書ファイルの基盤となるファイル形式だ。
Microsoft の Office プログラムマネージャを務める Brian Jones 氏が記した Blog によると、このオープン化の動きと合わせ、同社はコミュニティの支持を増やすため、ファイル形式を使用料無料でライセンス提供する従来の手法を見直し、より単純な「不起訴契約」を結ぶ路線に変更するという。
Microsoft は今回のファイル形式標準化について、Apple (NASDAQ:AAPL)、Intel (NASDAQ:INTC)、BP、大英図書館、東芝、Barclays Capital、Essilor、NextPage、および Statoil ASA と共同提案の形をとっている。このグループは、Microsoft Office Open XML ファイル形式の標準化にあたって、Ecma International 内に設ける技術委員会の中核メンバーとして活動する。標準化作業にはほかのメンバーも自由に参画できる。
コミュニティおよび業界からの支持を得ることに加え、Microsoft は、ほぼ遍在化したといえる PDF 閲覧ソフト『Adobe Reader』が得たものと同様の環境形成を狙っている。
そのため同社は、Office の新版にすべての従来版に対する完全な後方互換性を持たせる一方で、『Office 2000』以降の既存版について、Office Open XML 文書に対応するためのアドオンを提供するとの意向を表明している。