『Windows』互換 OS 開発プロジェクト『ReactOS』が活動再開オープンソースのソフトウェアに、本来非公開のプロプライエタリ (専有) コードが入っていたとしたら、大変な問題だ。これは、『Linux』が『UNIX』ライセンスに抵触しているという SCO の主張や、Microsoft の OS『Windows』の無料版クローンを作成するオープンソースプロジェクト『ReactOS』を巡る論争の争点でもある。
10年ほど前に、Windows のクローンをオープンソースまたはフリーソフトウェアに基づくシステムとして構築しようという取り組みが始まった。こうした取り組みは様々な形で存在し、ReactOS もその中の1つだ。ほかのプロジェクトで有名なものは、1993年に発足した『Wine』プロジェクトだろう。ただし Wine は ReactOS と異なり、互換 OS を丸ごと作成するのではなく、Linux 上で Windows アプリケーションを動かすことが目標だ。なお ReactOS の中には、Wine の一部機能要素が入っている。 今年1月、ReactOS プロジェクトに対して、一部のコードが『Windows NT』から不適切に得たものである可能性の指摘があった。同プロジェクトの開発チームは、これを受けて開発とダウンロードを中止し、コードの監査作業に着手した。 そして今月22日、ReactOS プロジェクトは活動再開を発表した。果たして監査の結果はどうなったのだろうか。 同プロジェクトの発表には、「簡単に記すと、Microsoft のカーネルコードから直接コピー&ペーストしたものは全くなかった」と書いてある。 しかし同プロジェクトの開発者は、C 言語で記述した200万行に及ぶ ReactOS のソースコードを、完全に精査し終えたわけではなく、発表時点でその15%が「クリーンコード」と判明したに過ぎないという。 ただ発表には、次のような記述がある。「85%のソースコードに問題があるという意味ではない。われわれは作業を続けており、コードのチェックと、流出コードおよびリバースエンジニアリングによって取得したコードから派生した部分の発見に努めている。しかし作業量が膨大なばかりか、Windows のソースコードと比較できないため、きわめて複雑な方法を用いている。(監査作業の完了には) 今しばらく時間が欲しい」 Microsoft の広報担当は取材に対し、ReactOS プロジェクトについてコメントはないと答えた。 ReactOS プロジェクトの調整役を務める Steven Edwards 氏は取材に対し、個人レベルでの関わり合いは別として、同プロジェクトが Microsoft と公式に連絡を取り合ったことは一切ないと答えた。 2004年2月、Windows NT を含む Microsoft 製 OS のソースコード流出が明らかになった。ReactOS の開発者が目にした可能性のある Windows NT のコードの一部は、この時のものかも知れない。 「誰であれ、ReactOS の開発から排除することはないが、Windows のソースコードを見たことがある者は全て、目にした部分と関係のないコードを開発するよう定めている。Windows のソースコードは3000万行に及ぶことを理解して欲しい。流出コードに触れたことがあっても、見ていない部分と関連する開発まで止めさせる理由はない」と Edwards 氏は説明した。 ReactOS のソースコード監査作業は、年内に完了する見通しだ。現在同プロジェクトは、ReactOS 0.3 のリリースに向けて開発を進めている。Edwards 氏は 0.3 リリースについて、開発者だけのものではなく、パワーユーザーならば実際に使える程度にはなるとの期待を示した。 関連記事 最新トップニュース
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