中国の Linux 市場が成長を続けていることが、調査会社 IDC の調査レポート『China Linux 2006-2010 Forecast and Analysis』で明らかになった。その成長の一部は、Linux 陣営の「天敵」の UNIX ソフトウェアメーカー SCO Group から顧客を奪った結果のようだという。
同レポートは、中国の Linux 市場が2006年から2010年にかけて年平均34%伸び、2010年に売上が5110万ドルに達するとの予測を示している。
そして、中国の Linux 市場は2005年、売上が前年比27%増の約1200万ドルに達したと記す。だが Linux の中国における売上は、世界全体での売上に占める割合が依然きわめて小さい。IDC によれば、2005年の Linux 世界売上は57億ドルに達しているという。
IDC は、2005年に中国で Linux 売上が堅調に伸びた要因として、主に「政府機関による大量調達、ならびに大手銀行や通信事業者やインターネットカフェなどによる SCO の UNIX 製品からの大規模な乗り換えがあったこと」を挙げている。
その SCO は数週前、中国における事業強化プロジェクトの一環として、主力 UNIX サーバー OS 製品『OpenServer 6』の出荷を同国でも開始したところだ。
SCO の世界販売およびマーケティング担当副社長 Tim Negris 氏は、声明の中で次のように述べている。「わが社は、中国で多くの大手銀行をはじめ、さまざまな機関の業務を支える技術インフラを提供しており、同国にとって重要な技術供給者だ」
しかし、同国を代表する銀行の1つ 中国工商銀行 (Industrial and Commercial Bank of China: ICBC) は、Linux を大規模に導入している。同行が使っているのは、ターボリナックスの製品だ。
昨年5月、ターボリナックスは、ICBC からサーバー OS に関する納入契約を得たと発表し、ICBC が『Turbolinux Server OS』とエンタープライズソフトウェアの無制限ライセンスを購入して、3年間で銀行業務システムに導入すると明らかにしていた。
ICBC は、中国本土各地に約2万店の支店を擁し、約1億人という大規模な顧客基盤を持つ。
IDC によると、中国では2005年、Linux デスクトップも (同国にはびこる) Windows 海賊版に耐え、市場シェアを維持したという。
IDC China のソフトウェア/サービス担当アナリスト Nielse Jiang 氏は、声明の中で次のように述べている。「中国の Linux 市場は2005年、空前の競争状態となり、その状態が2006年に入ってからも変わらない」