『IPSec VPN』対『SSL VPN』、いまだ IPSec VPN が優勢企業において、遠隔オフィスなどの拠点間接続や、モバイル機器などによる社内ネットワークの遠隔アクセスを行なう場合、暗号化を施して『VPN』を構成する場合が多い。この暗号化方式として『IPSec』と『SSL』があり、それぞれ『IPSec VPN』『SSL VPN』と呼ぶ。
SSL VPN は後発の技術だが、遠隔アクセス用の特別なクライアントが不要など、IPSec VPN よりも手間がかからないという利点があり、いずれ SSL VPN が VPN の主流方式になると見る向きが多い。しかし IT 調査会社 Infonetics Research によると、今のところ IPSec VPN が優勢を保っているという。 Infonetics の VPN およびセキュリティ担当アナリスト Jeff Wilson 氏は取材に対し、遠隔アクセス VPN 市場において、IPSec VPN がいまだ優勢だと語った。同社が聞き取り調査を行なった企業のうち、遠隔アクセス VPN 利用企業の60%が IPSec VPN を採用しており、SSL VPN 採用企業は21%、そして残りは『L2TP』および『PPTP』といったトンネリングプロトコルなどの技術を用いているという。 しかし、同市場における SSL VPN の勢いは IPSec VPN よりも強く、この先もずっと2番手に甘んじることはないだろう。 Wilson 氏は次のように述べている。「遠隔アクセス用途において、SSL VPN の出荷数および配備数は、2007年末までに間違いなく IPSec VPN を上回ると見ている。遠隔アクセス導入ユーザーの総数に関して (SSL VPN が IPSec VPN を上回るの) は、もう少し時間がかかり、2010年以降になるだろう」 調査会社 Gartner は今年1月、市場動向調査の中で、企業の遠隔アクセス用途において、2008年までに SSL VPN が主流方式となり、一般従業員の遠隔アクセスの9割以上、提携業者の4分の3以上、そして遠隔勤務に就く従業員の3分の2以上が、SSL VPN 方式を用いるとの予測を示していた。 Infonetics の調査では、SSL VPN 方式を使用している調査対象企業のうち80%が、採用理由として SSL VPN によるセキュリティ強化を挙げ、セキュリティ問題が同方式普及の主な推進力となっていることが明らかとなった。そのほかに、ネットワーク接続障害時間の低減と回答した企業は51%で、46%は特別なクライアントが不要な点を挙げた。 ベンダー別の評価では、価格面で SonicWALL の評価が最も高かった。しかし、SonicWALL が昨年10月に発表した調査報告によると、調査対象企業の80%が、現行の SSL VPN ソリューションは高価すぎると回答したという。 SSL VPN の導入には価格以外にも、多数の障害が存在する。 Wilson 氏は、次のように語った。「企業が導入を躊躇する主な理由は、必要とするアプリケーションに対するサポートの不足、セキュリティに対する懸念、クライアント不要/シンクライアント/フルクライアントの問題に関する混乱などだ」 関連記事 最新トップニュース
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