IBM と富士写真フイルム、超高密度磁気テープストレージを開発IBM は16日、富士写真フイルムとの共同研究成果として、磁気テープの記録密度における世界記録を達成したと発表した。IBM はこの研究成果により、仮想テープライブラリなど代替ソリューションの突き上げが厳しいストレージ市場で磁気テープの存続を図る。
発表によると、IBM の研究開発部門 IBM Research に所属する研究施設 Almaden Research Center が、1平方インチ (約6.45平方センチ) 当たり66億7000万ビット、すなわち6テラバイト以上のデータを記録できる磁気テープシステムの試作品を完成させたという。 この記録密度は、富士写真フイルムが開発した新たな磁気テープを採用して達成したものだ。1平方インチ当たり66億7000万ビットといえば、IBM や Sun Microsystems などの現行磁気テープ製品に比べて、15倍以上の記録密度になる。 IBM の国際テープストレージ システム担当上級プログラムマネージャ Bruce Master 氏は、富士写真フイルムの磁気テープと IBM の新しいデータ記録技術を採用した製品が、あと5年で市場に登場するとの見通しを示した。製品化した場合の記録容量は、業界標準規格の『LTO』テープカートリッジサイズならば、圧縮なしで8テラバイトに達するという。これは現行の第3世代 LTO 規格、すなわち『LTO Ultrium 3』カートリッジに比べ、20倍の容量だ。 一定期間データを保存する媒体として、多くのストレージベンダーが一様にディスクストレージを強く推しているが、その一方でテープストレージは、より低コストの媒体として以前から認められている。 Master 氏はコスト面について、ギガバイトあたりの容量コストで比べた場合、テープストレージシステムのコストが、ディスクストレージシステムのおよそ5分の1から10分の1になる点を強調した。また、基本的には常に回転しているディスクと異なり、テープカートリッジは非アクセス時に動作しない (電力を消費しない) ため、テープシステムの方が所有コストをかなり抑えられる。 Master 氏は次のように語った。「予見し得る将来の中で、磁気テープという製品が終焉を迎えることはない。磁気テープには総所有コストの面で魅力があり、非常に大きな競争力を維持できる。テープを使う利点は、(カートリッジの) 取り外しが可能で可搬性に優れ、(テープシステムとして見れば) 容量に限界がないということだ」 Master 氏によると、今回大幅に記録密度を高めることができたのは、Almaden Research Center と富士写真フイルムが過去2年にわたって、高密度記録が可能な新しい2層コートの磁気テープ媒体開発に取り組んできた成果という。 また Almaden Research Center は、読み書きヘッドを改良し、ヘッドの位置決め手法や、テープの扱い方も改善した。その結果、データトラックの幅は現行品の10分の1に縮小した。 さらに、別の IBM Research 所属研究施設 Zurich Research Laboratory は、微小な磁気ビットの読み取り精度を改善する新たなコーディング手法を開発した。 関連記事 最新トップニュース
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