IBM (NYSE:IBM) は23日、『IBM System p Application Virtual Environment (AVE)』の公開ベータ版を発表した。System p AVE は、『POWER』プロセッサを搭載した System p サーバー上で、x86 アーキテクチャ『Linux』用のアプリケーション実行を実現するものだ。x86 バイナリ アプリケーションに一切手を加えることなく実行できるため、System p で利用できるアプリケーションの選択肢が劇的に増える。
「POWER バイナリの Linux 用アプリケーションは多数存在し、その数はおよそ2800種に及ぶ。しかし、顧客らがサーバー統合を行なう際、多くの場合動かす必要があるのは主要アプリケーションにとどまらない」と、System p の国際マーケティングおよび戦略担当副社長 Scott Handy 氏は語った。
Handy 氏によれば、System p AVE はエンドユーザーから見て完全にシームレスに動作するという。あるアプリケーションがネイティブ実行できるのか、それとも仮想環境で実行すべきなのかはシステムが自動的に判断するため、ユーザー操作の介在や事前の設定は必要ない。
たとえば、POWER バイナリの Web サーバー『Apache』を実行中の System p で、x86 バイナリを実行しようとすると、OS が POWER ネイティブのアプリケーションではないことを検知して System p AVE に処理を渡し、そこで動作する。
とはいえ、System p AVE を用いて、あらゆる目的を x86 Linux アプリケーションで満たす必要性があるかといえば、もちろん違う。Handy 氏によれば、System p AVE 仮想環境でのアプリケーション実行は、POWER バイナリのアプリケーション実行に比べて、パフォーマンスが犠牲になるという。
現在 System p AVE はベータテスト中だが、IBM は発表の中で2007年後半に提供開始の予定としている。