しかし同社 CEO の Steve Jobs 氏は、古い話題を蒸し返すことで、ステージに上る機会を無駄にする人物ではない。同氏は10月に発売予定の新 Mac OS X『Leopard』のプレビューを行なった後、Web ブラウザ『Safari』と iPhone の発表で締めくくり、集まった開発者たちを失望させなかった。
Apple が次期 OS の Leopard を最初に披露したのは昨年8月で、今年の春には正式出荷を迎える見通しだった。しかし今年4月、Apple は iPhone の出荷予定6月29日を守る上で必要な措置として、Leopard 開発チームを iPhone の開発に回し、同 OS の出荷を10月に延期すると発表していた。
Jobs 氏は基調講演の中で、Leopard が備える新機能が300種にも上ると謳いあげ、その中から10種の新機能を詳しく取り上げた。そして参加した開発者は、完全に動作する Leopard のベータ版を受け取った。
Jobs 氏が Leopard の価格を129ドルと発表した後、プレミアム版もあると述べると、聴衆の間で息を呑む音が聞こえた。Microsoft は最新 OS『Windows Vista』に複数のエディションを用意し、それぞれ異なる価格設定を行なっている。間もなく Jobs 氏が Microsoft をからかっただけで、Leopard には単一のバージョンしかないことが分かると、聴衆の間に走った緊張は、笑い声に変わった。
Jobs 氏が語ったのは Leopard についてだけではない。同社の最新 Web ブラウザ『Safari 3』について、Windows で動作するベータ版を無料公開したことも明らかになった。Apple は Windows 用 Safari 3 の正式版を無償提供するほか、Leopard の正式版にも Mac OS X 用 Safari 3 を同梱する予定だ。