Windows 上での PHP の運用性向上は、Zend と Microsoft の協力のたまものだ。Zend の共同創設者 Andi Gutmans 氏は、取材に対してこのように語った。「PHP を Windows 上の一等市民とするため、両社は投資を行なっている。『ASP』と PHP は互いに競合する存在だが、相互運用性を持たせることは双方にとって利益になる」
Zend と Microsoft による技術的改善の1つが、Microsoft の Web サーバー『Internet Information Services』(IIS) 用のコンポーネント『FastCGI for IIS』だ。PHP の動作を加速するこのコンポーネントは、『IIS 6.0』と『IIS 7.0』のユーザーには無料提供となり、『Windows Server 2003』上で動作する。また、今後リリース予定の『Windows Server 2008』にも搭載となる。
Microsoft の FastCGI 開発に先立ち、Zend は自社独自の Windows 用 FastCGI コンポーネントを構築していたが、Gutmans 氏によると、今後は Microsoft 版を支持し、Zend 版は IIS 向けには開発を行なわないという。Zend の FastCGI は、Microsoft の IIS と競合するオープンソースの Windows 用『Apache HTTP Server』向けに開発を続ける予定だ。
Zend はまた、Microsoft の『SQL Server 2005』の新たな PHP 向け拡張機能を同社とともに開発したが、これは長らく待望されていたものだと Gutman 氏は語る。「SQL Server は多くの企業が導入しているが、現在に至るまで、特に優れた接続性を提供してこなかった。そのため、今回の開発はそうした企業にとって歓迎すべきことだ」
ほとんどの企業向けアプリケーションは、データの保存をデータベースに依存しているため、PHP がデータベースへの接続性を備えることは重要だ。Zend はすでに IBM の『DB2』、Oracle、およびオープンソースの『MySQL』データベースに関して、PHP がこれらの製品と問題なく連携するかを検証し、確認を行なっている。
Microsoft との共同作業の一環として、Zend は Microsoft の ID 管理フレームワーク『CardSpace』(開発コード名『InfoCard』) を、自社の『Zend Framework』に統合する作業も進めている。Zend Framework は、先ごろバージョン1.0が公開となった PHP フレームワークで、『.NET』や『Java EE』に対する PHP からの回答というべきものだ。