2006年の『JavaOne』カンファレンスでは、Sun Microsystems の CEO (最高経営責任者) に就任したばかりだった Jonathan Schwartz 氏が壇上に立ち、10年以上にわたってオープンソース コミュニティの不平を浴びてきた同社が、ついに『Java』プログラム言語をオープンソース化することを明らかにした。同年11月には、きわめてリベラルな『GNU 一般公的使用許諾契約』(GPL) のもとでソースコードを公開すると発表し、オープンソース化を推し進めた。
Sun は2007年にもオープンソース化に向けた取り組みを続け、JavaOne 開催直前の5月には、『Java Development Kit』の完全なビルドが可能なバージョンをリリースし、大きな公約を実現させた。ただし、Sun にライセンスを供与している開発者がコードのオープンソース化を認めなかった一部のものについては、代わり得るものを開発する必要がある。
Sun はオープンソース コミュニティの支援を必要としている。というのも、リリースから12年を経ても、Java はいまだにその謳い文句を実現していないからだ。「Write Once, Run Anywhere」(一度書けば、どこでも動く) というフレーズを覚えているだろうか? ここしばらく、このスローガンを耳にしていなかった。だが Sun は、『Java Platform, Standard Edition』(Java SE) を中心に据え、相互運用が可能になるように大量のコードを書き換えることで、スローガンとしては表面に出てはいなくても、コンセプトそのものは復活させた。
一方で Java は、これまでになく厳しい競争にも直面している。動的言語分野では、『Python』『Ruby』『PHP』が大きく成長している。Microsoft も、『.NET Framework』で同分野に踏みとどまっている。さらに、インターネットの世界では、Adobe Systems の『Adobe Integrated Runtime』(AIR) (開発コード名『Apollo』) が Java の覇権を脅かしている。Sun はそれに対抗し、オフライン状態でも Web 2.0 的な体験をクライアント側で実行できる『JavaFX』を打ち出している。