「長いものには巻かれろ」ではないが、Microsoft は Eclipse Foundation に対してそれに近い態度に出ている。Eclipse Foundation は、Java ベースのオープンソース統合開発環境 (IDE) プロジェクト『Eclipse』で知られるオープンソース開発組織だ。
Microsoft は19日、Eclipse Foundation と協力する意向を明らかにした。これにより、Eclipse の『Standard Widget Toolkit (SWT)』開発チームは、『Windows Vista』や『Windows Server 2008』が採用する Microsoft のグラフィックス プラットフォーム、『Windows Presentation Foundation (WPF)』を利用できるようになる。
Microsoft の Open Source Software Lab ディレクタで、19日にイベント『EclipseCon 2008』(17-20日) で基調講演を行なった Sam Ramji 氏は、Microsoft の開発者向けサイト『Port 25』の同日付け Blog に次のように記している。「カリフォルニア州サンタクララの EclipseCon 会場からこれを書いている。これから、Microsoft と Eclipse Foundation の共同作業開始について発表するつもりだ」。なお Port 25 は、Microsoft が「同社オープンソース コミュニティの本拠地」と位置付けるサイトだ。
Ramji 氏の記述によれば、このプロジェクトは1年前、同氏と Eclipse Foundation のエグゼクティブ ディレクタ Mike Milinkovich 氏とのディスカッションをきっかけに始まったという。「そのディスカッションで、Eclipse 開発者が『Windows』向けソフトウェアを作るのに何か手助けはできないかという話になった」と Ramji 氏は記している。
何年も Java と戦ってきた Microsoft が、なぜ今そのサポートに乗り出したのか。おそらく、自社の利益を悟ったのだろう。Microsoft は Java の進歩を遅くしようと試みたが、Java の開発者は数多く存在する。それに気付いた Microsoft は、ならばできるだけ多くの開発者に Windows Vista 向けプログラムを書いてもらったほうがいいと考えたのだ。
では今回の Eclipse との協力で、Microsoft 側はどんな貢献をするのか。
Ramji 氏は先述の Blog でこのように説明している。「われわれは、自社のエンジニアリング チームと Open Source Software Lab からの直接的な支援を得て、この技術 [SWT で WPF を利用可能にすること] の改善に取り組み、Java 開発者に最高のオーサリング体験を提供することを目指す」