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テクノロジー2008年6月13日 11:00
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悪者じゃない!Winny やメッセで使われてる「P2P」は優れた技術

この記事のURLhttp://japan.internet.com/webtech/20080613/8.html
著者:livedoor コンピューター
国内internet.com発の記事
パソコンを使っている人の中には、仲間同士で情報を交換するために「MSN メッセンジャー」や「Yahoo! メッセンジャー」などのチャットソフトを使用している人も多いだろう。チャットソフトでは、「Peer to Peer(P2P)」と呼ばれる通信技術を使用していることをご存じだろうか。

P2P はチャットソフトだけにとどまらず、ユーザー同士であれば無料で使える IP 電話「Skype」や、情報漏えい問題などで話題になったファイル共有ソフト「Winny」にも利用されている。

そこで今回は、普段何気なく使用しているアプリケーションでごく当たり前のように使われているハイテク技術「P2P」についてみてみよう。

■P2P の歴史とその技術
P2P は、どのような仕組みで動作しているのだろうか。いつどのようにして生まれたのだろうか。わかりやすくまとめてみた。

●“P2P”とはどんな技術か
P2P とは、コンピュータネットワークのひとつで、「ノード」と呼ばれるネットワーク上のコンピュータ同士を接続するための技術だ。

コンピュータネットワークは、「サーバー」と呼ばれる何らかのサービスを提供するシステムと、サーバーのサービスを利用する「クライアント」から構成される、中央集中型のネットワークが一般的だ。

たとえば、Web ページを閲覧する場合、Web ページが入ったコンピュータが「サーバー」、パソコンが「クライアント」にあたる。

P2P では、それぞれのノードがサーバーとしてもクライアントとしても動作する集合体となっている。処理能力や転送速度、記憶容量などはコンピュータごとに異なるが、特定のリソースが特定のコンピュータ(サーバー)に集中することがないので、コンピュータへの負担が少なく扱いやすいというメリットがある。

●世界初の P2P は?
「P2P」が注目されはじめたのは最近の話だが、P2P の技術自体はかなり昔から存在していた。

世界初の P2P は1969年、米国国防総省高等研究計画局によって導入されたコンピュータネットワーク「ARPANET」とされている。ARPANET はネットワークの一部が損傷を受けても稼動するネットワークの構築を目的として開発され、すべてのコンピュータが対等な関係で相互通信できる。

その後、1979年に開発されたメールやニュースを配信する「USENET」、電子メッセージを交換するための「FidoNET」も P2P の技術を利用したネットワークサービスのひとつだ。

●P2P の種類と特徴
P2P は、ネットワークの違いから「ピュア P2P」と「ハイブリッド P2P」の2種類に大別できる。

ピュア P2P は、文字通りに純粋な P2P で構成されたコンピュータネットワークだ。サーバーのように中心となるコンピュータが存在せず、それぞれのコンピュータ同士が相互に通信を行っている。

一方ハイブリッド P2P は、それぞれのコンピュータ同士が相互に通信を行ってはいるが、そのコンピュータを管理するサーバーが存在する。サーバーは、セキュリティー上の認証やデーターのインデックス管理のみを行っており、データーの受け渡しはコンピュータ同士が行っている。

●Winny とは?
「Winny(ウィニー)」は、P2P の技術を利用したファイル共有ソフト。元東京大学大学院情報理工学系研究科助手の金子勇氏によって開発された。金子勇氏は、開発を宣言した巨大掲示板「2ちゃんねる」のスレッドの番号から47氏とも呼ばれる。

Winny の名前の由来は、開発当時にはやっていたファイル共有ソフト「WinMX」の次を目指す意味合いを込めて、「MX」のそれぞれのアルファベットをひとつ進めて「Winny」という名前になった。

Winny は、P2P で接続された複数のコンピュータにキャッシュを残す「転送機能」や、似たようなファイルを求めるノード同士を繋ぎやすくする「クラスタ機能」、通信の「暗号化機能」を備えていることから、「高い匿名性」と「効率のよいファイル共有」を実現している。

■P2P が抱える問題
P2P は個人レベルで便利に使える技術だが、いくつかの課題が残されているのも事実だ。P2P が抱える問題をみてみよう。

●ファイル共有ソフトと法的問題
ファイル共通ソフトでは、著作権法や児童ポルノ規制法などに抵触するファイルが交換される危険性がある。とくに Winny は、匿名性が高いことから違法なファイル交換を行う利用者数が急激に増えていった。

その結果、Winny にまつわる逮捕者も出ている。京都府警察ハイテク犯罪対策室は2003年11月27日、著作権法違反の容疑でWinny利用者2名を逮捕した。またWinny開発者である金子勇氏は2004年5月9日、同事件の著作権侵害行為を幇助した容疑で逮捕されている。

●コンピュータウィルスによる情報流出問題
Winnyで流通するファイルに「Antinny」などのコンピュータウィルスを忍ばせ、そのファイルをダウンロードした人の個人情報を Winny 経由でばらまくという事件は大きな社会問題となっている。

Winny による流出は個人情報だけにとどまらず、企業の内部情報、警視庁関係者による1万件以上の捜査情報、陸上・海上自衛隊の軍事機密、刑務所職員による被収容者情報など、本来あってはならない情報流出があとを絶たない。

P2P の技術は、今日の IT 社会で必要不可欠なハイテク技術だが、その技術を利用したアプリケーションの開発者や利用者の倫理観が問われる時代となってきている。

参考
Peer to Peer - ウィキペディア
Winny - ウィキペディア

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