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ソーシャルメディアに取り組む地方自治体〜日本、カナダ、アメリカの活用例■国内のソーシャルメディア活用例
阿久根市、竹原信一市長のブログ。タイトルは「住民至上主義」。市職員の給与公開に踏み切ったことを皮切りに、何かと物議を醸し出しているが、ブログを活用して直接語りかける姿勢は、市民からも評価されている。 竹原市長だけでなく、多数の政治家や政府、地方自治体など公官庁もソーシャルメディアの活用することは、何ら珍しいことではなくなった。その普及は、これまで「お役所仕事」と揶揄された「余計なことはしない」、「自発的な働きかけはしない」体質が変化している証左でもある。今回は、国内外の地方自治体のソーシャルメディアへの取り組みを紹介する。 我が国で、最初に Twitter の公式アカウントを用意・公開したのは都道府県は青森県だ。2009年7月13日に開設し、この半年間で2,700件にのぼる Tweet の実績がある。 followers は1,722人、following は0。情報発信に徹しているアカウントだ。時節柄[スポーツ健康課]が発表する新柄インフルエンザ患者の状況が目立が、[財産管理課]の講演会の案内、[生涯学習課]の放課後子どもプランに関する案内など、県庁の掲示板などに掲載されるような情報を随時発信している。 tweet の最後には、各部署名が記載されている。様々な部署が参加していることがわかる。Twitter 以外にも、RSS、ブログパーツ、IE8の Web スライス、Yahoo! ツールバーを利用して、新着情報を確認できる機能を提供している。県庁に出向かなくても、最新の情報に触れることが可能だ。 他の自治体でも、様々な試みがなされている。このほか、千葉県の横芝光町立図書館では、Twitter でその朝、新聞に掲載された本の所蔵を知らせる。 日本一寒い町と言われる陸別町のアカウントは follower 数1,368。人口が2,800人の町なので、follower がすべて住民ならば、実に半数の人が参加していることになる。tweet は、マイナス20度を下回る気温のことや、地元の風景写真に紛れて、市民との会話も多数ある。アットホームなタイムラインだ。 ■トロント市(カナダ)の Twitter 活用方法 海外見目を向けてみよう。カナダトロント市では、オフィシャル Twitter アカウントを10個用意している。 @cityoftoronto:各公式アカウントの紹介ページ。下記、9つの公式アカウントを follow @TTCnotices:トロント交通委員会が運営するアカウント。各種交通機関の運行状況を tweet。 @Open_TO:toronto.ca/openという情報公開サイトの公式アカウント。基本 RT で、市民の質問に応対。 @311Toronto:市民支援サービスのページ。市が開催するイベントを紹介、問い合わせに回答。問い合わせには担当者5名が応対。図のように、顔写真とともに、イニシャルが明記されている。 タイムラインの末尾に、pm、NE といった担当者のイニシャルを追記しておき、コメントが誰のものかを明らかにしている。日本でも、社会保険庁の職員が市民の対応した際に名刺を渡すことにしたそうだが、応対した人の顔がわかり、応対内容が記録できることは、責任をもった対応をしてもらうには、効果的な方法だ。 @totraffic:道路の渋滞情報を tweet。 @TOwebRebrand:Web サイトに関するの意見交流、改善要望受付。 @Trrontcomm:ローカルニュースを配信。 @concil:市議会の公式アカウント。議会の開催や結果などを告知。 @mayormiller:トロント市長の公式アカウント。 @bradTTC:トロント交通委員会のコミュニケーションディレクターの公式アカウント。市民と直接対話。 follow 数の最大は市長のアカウントで1万人を超える。自治体における Twitter の活用事例の参考になるだろう。ちなみに、上には含まれていないが、@TrafficService というトロント警察のアカウントがある。follower 数と following 数がそれぞれ4,000件弱。警官と市民がフランクなやり取りをしている。 ■ハンプトン市(米国)のソーシャルメディアポリシー より多面的にソーシャルメディアを活用している自治体を紹介しよう。米国バージニア州ハンプトン市だ。ハンプトン市は400年前にできた歴史のある都市だが、[2009 the Top Digital Cities in U.S.]に選ばれるほど、IT 技術を駆使している自治体だ。人口は15万人弱。トップページには、YouTube、Facebook や Twitter、WordPress のアイコンが左上に並ぶ。 図はハンプトン市のオフィシャルソーシャルメディアの一覧だ。 どのメディアでどのアカウントを活用しているか一目瞭然だ。 ・YouTube:広報 PR 動画などを配信。市の YouTube チャンネルも開設。 ・Facebook:議会やイベント会場、市民コミュニティなど7つのファンページを開設。市政400年の記念ページもある。 ・Twitter:3つのアカウントを用意。経済開発局の融資情報や、調達課の調達情報など仕事に直接関係のありそうなサービスを提供。 ・Blog:市長、公立図書館員のメンバーブログ。市長は2日に1度程度のペースでブログを更新中。 ・VIDEO ON DEMAND:議会の様子を放映。残念ながら YouTube のようなコメント追記はできない。 これ以外にも、Second Life との連携サービスも提供されている。このようにメディアごとに公式アカウントが一覧表示されていれば、正式と認めているソーシャルメディアが簡単に把握できる。 読者が「勝手アカウント」を市が発信した情報と勘違いすることを予防できる。また、勘違いしたとしても、公式アカウントについて説明ができる。このように配慮がなされているハンプトン市なので、ソーシャルメディアポリシーもしっかりしている。職員向けの規約を見てみよう。 定義しているのは以下の様な内容だ。 1.ソーシャルメディアの開設承認プロセス 2.順守すべき法令 3.コンテンツの管理方法・公開基準 4.コンテンツの保管期限 5.アカウントの公開義務 6.目的にそぐわない、運用の禁止 7.違法と判断されたコンテンツの削除 8.目的とテーマの設定と開示 9.コンテンツ投稿における禁止事項 10.モデレータ全員に対する、ソーシャルメディアポリシー講習の受講義務 11.コテンツのメンテナンス主体とその周知義務 12.IT セキュリティーポリシーとソーシャルメディアポリシーの関係 13.職員のソーシャルメディアでの位置づけ(市を代表していることの自覚) 14.職員がポリシーの違反した場合の罰則 以上は、ソーシャルメディアを主体的に運営する部門関係者に向けた内容だ。以下、補足資料として attach A:ソーシャルメディア固有の単語説明 attach B:ブログスターンダード(ブログ作成時の注意事項) attach C:一般職員向けソーシャルネットワーク参加ガイド という補足資料が付いている。attach C:一般職員向けソーシャルネットワーク参加ガイドでは、職員に、ソーシャルメディアを活用する意義、参加する選択権が職員にあることを伝えている。その上で、参加注意事項を説明している。 公共機関が住民と積極的に対話することは、脱ハコモノ行政の象徴でもある。一層、ソーシャルメディアが活用されることを期待したい。 【当コラム執筆は、Looops Communications 副社長 福田浩至 (twitter アカウントはこちら) が担当しています。ご意見、コンタクトなどお気軽に twitter アカウントにどうぞ】 関連記事
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