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ネットと実店舗の購買行動の違い ネットと実店舗では購買行動が異なる。ここを理解しないと、eコマースでの成功はおぼつかない。
一体何が異なるのか、いくつか事例をあげてみよう。
まずネットでは「ワンストップショッピング」は起こりにくいと思った方がよい。 これが実店舗であれば、「折角来たのだから食品売り場も寄っていこう」などと思うだろう。 だがネットではあまり思わない。来たければすぐにまた来られる。つまり「回遊性」が低い場なのだ。 日本の大企業はすぐに「田舎百貨店」みたいなジェネラルな品揃えの店を作りたがる。 「食品売り場」「インテリア売り場」などとカテゴリーが並ぶ。 だがこの1つ1つに相当な魅力が伴わなければ、すなわち、 それぞれのジャンルがネット上の立派な専門店に比べても充実していなければ、失望感ばかり与えてしまう。 自ずと、ワンストップショッピングも起こらないというわけだ。 ネットでは「ジェネラル」であることより「スペシャル」である方が、奏功することが多い。 ワンストップショッピングを期待した「ジェネラル」の成立シナリオは購買行動からみても限定される、 と思うべきなのだ。 実店舗との大きな違いはまだある。「コンバージョン率」である。コンバージョンとは転換のことで、 来店者のどの位が購買者になるか、という比率をさしている。 一般的にはこのコンバージョン率は2%程度と言われる。 パーソナルなアプローチが吟味され尽くした店では7〜8%位には上昇するかもしれない。 実店舗小売業の経験者であるなら、この2%を向上させよう、とまず考えるだろう。 だがネット小売業経験者は異なる。買わないで帰ってしまった98%の満足度を高めようとまず考えるだ。 なぜなら98%の人の満足度を高め、良質な口コミの生成を期待することが成功法則であるからだ。 ネットでは口コミは光速で伝わる。 これを活用し、まず「総顧客数」を拡大することが成功のための第1ステップなのだ。 自ずと、ただ商品を並べただけの店では98%の満足度は向上しない。充実したコンテンツ(情報)、 楽しいコミュニティを備え、「売るだけではない」「買うだけではない」 という演出が不可欠になってきたのだ。 違いはまだある。根本的な実店舗との差はウェブである限り「顧客が働く」ということだ。 確かにそれは「顧客主導」であるものの、視点を変えれば「顧客負荷が高い」ということでもある。 だからウェブ上の「ユーザビリテイ」(使いやすさ、利用しやすさ)が重要になる。 日本企業の店は、このユーザビリティのレベルがまだ低い。 店内に入ると迷子になるといったことはザラである。これが機会損失を生んでしまっている。 さらにはウエブでは何も努力しなければ「関連購買」は起こりにくい、 ということも理解しなければならない。これが実店舗であるなら、 店員さんは必ずスカートに合わせブラウスを提案する。これをクロスセルという。 このクロスセルを購買時点でどう提案するか、これがノウハウなのだ。 しかもこの大事な提案をただ情報技術を駆使したリコメンデーションエンジンまかせでよいか、 ということも吟味しなければならない。 ネットビジネスの成功は、まずは購買行動の違いを理解するところから始まる。 記事提供:M&M研究所
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