eメールコミュニケーションセールスに注目 日本企業は大体eメールの活用に無関心だったが、ここにきてやっとeメールマーケティング(EMM)
に注目が集まってきた。だがその中身は、ほとんどが従来のDMに替わる手段として位置づけるというもの。
当然EMMの中身も、大量メールをいかに効率よく送り付けるか、という手法が中心だ。
だがメールの本質とはそのコミュニケーション性にある。即時性もあり、 パーソナルなコミュニケーションも可能。一方で定型化できる部分は自動化も図れる。 これを利用した新しい販売方法が当然考えられるのだ。これがeメールコミュニケーションセールスだ。 日本でこれを先駆けて実施している企業がある。自動車直販サイトを手がけるクイックだ (http://www.quick-go.to)。 車など高額商品の購入には当然意思決定までに時間がかかる。見込み客をいかに購入客に結びつけるか。 これが腕の見せ所だ。だが従来のディーラーの車の売り方は、このプロセスをただ「お願い」や 「プレッシャーセールス」で行ってしまう。 この購入決定までのプロセスをeメールで行うのがeメールコミュニケーションセールスだ。 クイックでは1人の営業マンが平均、17件のメールのやりとりを行うという。 この所要時間は総合計で30分だそうだ。つまり30分の作業で、 見込み客を購入客にするという最も重要なプロセスが代替されるわけだ。 当然この背景にはシステムも必要だ。 車の購入には契約までに様々なステップがある。このステップを標準化し、 それぞれに応じた対応が行われる。つまりプロセスに応じ、必要な情報提供や対応を行う。 一方で顧客の「買う気」を刺激する。プロセス管理とステータス管理がメールで行われ、 顧客とのコミュニケーションもこのプロセスで深まっていく。 このコミュニケーションセールスには当然商品適性がある。 ・購買決定までの意思決定所要時間が長い商品(車、住宅、金融商品等) ・従来の売り方に対する顧客不満が強く、自分のペースで購買プロセスを進めたいと思っている商品 (しつこい営業手法にうんざりしている商品) ・事前の十分な情報提供が購買意思決定に大きく影響する商品(高額商品等) などが前提だ。 さらにeメールコミュニケーションセールスのメリットは次のようなことだろう。 ・顧客が従来のプレッシャーセールスから開放され、自分のペースで買い物を進められる ・サービスが均一化し、営業マンのスキルのレベルアップが図れる ・見込み客から購入客への移行という最も重要なプロセスを、属人的な手法に頼らず管理できる ・少ない人数で大量の顧客への対応が可能 ・顧客の生の声が入りやすく、それに対応した手が打ちやすい。 さらには、従来の販売手法以上に、売り手と買い手の信頼感が生まれることもあるという。 もちろん問題もある。メールというパーソナルなコミュニケーションシステムをどこまで省力化し、 定型化できるのか、といったことも問題だ。 またいかに押し付けがましくなくコミュニケーションを図るのか、といった根本的な問題もある。 この仕組みは、「顧客維持」にも利用できる。車購入後のアフタフォローの仕組みと連動させることで、 次回の買い替え需要の確保も期待できる。 これからのマーケティングの最重要課題は「顧客政策」だ。1人の顧客をいかに効率的に創造し、 つなぎ止めるかが焦点だ。この手段としてeメールは実に有効に機能する。 ただeメールをDM替わりに使うのはあまりにもったいない。 eメールを駆使したコミュニケーションセールスは次世代のeコマースの1つの形でもある。 記事提供:M&M研究所
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