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Webマーケティング2001年10月26日 00:00
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EC業界、「競争的マーケティング」の現状

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20011026/1.html
著者:三石玲子
国内internet.com発の記事
 マーケティングには「競争的マーケティング」というジャンルがある。 一種の「ケンカの教え」だ。

 大体学問としてのマーケティングはヘリクツばかりであまり面白みがないが、 「競争的マーケティング」だけは例外だ。軍事作戦みたいなもので、 ここでのルールは「相手に無駄な投資をさせる」「先手必勝」の2点である。

 これはいわば「強者の戦略」でリーダー企業が正しくかつ素早く動いた場合は、 新市場がもたらす利益の相当部分はリーダー企業が独り占めしてしまう。 下位企業には「リーダーのミスを待つ」か「自分より下位企業をいじめる」 位の選択肢しか残されていない。

 例えばずいぶん昔だが、某流通業が「消費税分5%還元セール」を始めたことがある。 ここは収益体質抜群のリーダー企業だ。ほとんどの同業が追随したが、 利益率の差は大きい。下位企業は青息吐息。収益を圧迫するだけに終わった。 外食業界の65円ハンバーガーや280円牛丼も追随者には同じことだろう。 「このデフレ時代、お客様により安価で良質のモノを提供する」とは表向きのリクツで、 本音は業界内の勢力図を書き換える狙いもある。

 さてeコマースの分野にもこの競争的マーケティングがあてはまる。 例えばオンライン書店業界だ。送料無料、低額化で競い合っている。 大体トータルでも100億市場なのに、上位数社でこの枠は一杯になってしまった。 典型的な上位寡占構造だが、下位企業の方は送料無料・低額化作戦で起死回生を狙っている。 下位企業の淘汰は今後一層進むと見るべきだろう。

 コンビニECは絵に描いたような事例だ。リーダー企業が仕掛ける。 2番手企業が追随する。しかも設備投資額は半端ではない。Webに加え、 店内のマルチメディア端末等の整備も競い合う。当然リーダー企業には 「相手に無駄な投資をさせる」という意図があったはずだ。 ECは黒字化までの懐妊期間が長いから、収益体質がモノを言う。

シナリオは抜群であったが、肝心のコンビニECの事業性に暗雲がたちこめている。 楽天ほどの商品力があるわけでなし。 1つ1つのジャンルがネット上の他の専門店に比べ競争力があるわけでなし。 いかにも中途半端だ。宅配便の夜間配送が始まってみると、 コンビニでの支払いや受取りもそれほど魅力がない。2番手企業も似たようなコンセプトで、 「リーダーのミス」を突くどころか、「リーダーの二の舞い」に陥っている。 これでは「競争的マーケティング」ではなく「共倒れマーケティング」になりそうな気配もある。

 「競争的マーケティング」の極意は下位企業が投資を一巡させ 「やれやれ、ウチもやっと追いついた」と一息ついたその時に「次の手」 を打つのが鉄則なのだが、今のところは「次の手」に事欠いている。 来年が正念場だろう。

 だがその他の企業の動きはおもしろい。モバイル重視のところ、店内商品の宅配に 焦点を絞ったところ。結局は「追随せずに我が道を行く」という姿勢が正解なのだ。

記事提供:M&M研究所
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