![]() ![]() ![]() ![]() ユーザーエクスペリエンス論に溺れないこの記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20020111/1.html
著者:三石玲子
国内internet.com発の記事
ネットビジネスの成功要件「ユーザーエクスペリエンス」に注目が集っている。
いわばウェブ上での良好な「経験」の提供が成功をもたらすというもの。
ウェブデザイン会社、ウェブコンサルティング会社にとっては、 目下最大の「金のなる木」になりそうなテーマだ。確かに客側が働かざるを得ないウェブの場では、 良好なユーザビリティの提供こそが重要で、結果的にこれがユーザー経験の向上をもたらす。 だが果たしてそれだけなのだろうか。 ユーザーエクスペリエンス向上に向けての具体的展開は大体どこも似たようなもの。 まずは「現状測定」から始めるはずだ。ユーザビリティテストを実施しましょう。 フォーカスグループによる評価を行いましょう。コンテクストリサーチも必要です。 競合含めたサイトエバリュエーションを実施しましょう。 これらを皆実施すると10センチは厚みのあるレポートができ上がる。 弱点はばっちり解明。競合サイトに比べた弱みも明らかになる。 これはこれで重要だ。折しも2002年はeコマースの事業再構築の年だ。 そのためには従来のサイトの見直しは不可欠だ。時期的にはタイムリーだが、 ユーザーエクスペリエンス論の手法だけを過信するのもどうかとは思う。 そこには誤解や弱点もあるからだ。 ユーザーエクスペリエンス論に基づきサイトの手直しをした某金融サイトがある。 確かに使い勝手は向上。だがここはある日オプトアウト(了解無し)で慇懃無礼なメールDMを顧客に送ってしまい、 非難を浴びた。結局eコマースにとって、サイトの出来栄えとは成功条件の1つでしかなく、 ここに議論を集中させても無理があるということだろう。 今のユーザー経験論の弱点は次のようなことだろう。 [1] 一見客観的な現状評価手法が独り歩き [2] 真の意味のユーザー経験とは、そのサイトをトータルに利用した場合のCS向上にあるはずだが、 目下のところは「サイト経験」「ユーザビリティ向上」のみが強調されている。 [3] サイト上の経験が向上したとしても、その他のサービススキルが伴わないケースが多く、 トータルな評価向上につながっていない。 eコマースの成功要件とは、 「明快な事業戦略」「良好なユーザー経験の提供」 「バックオフィスの充実によるサービスレベルの向上」 「良好な顧客関係マネジメントの確立」 の4つから構成されると見るべきだ。 目下のところ、ユーザーエクスペリエンス論はこの一部を対象にしているにすぎない。 例えば、サイトの使い勝手は申し分ないのに売れない某コマースサイト。 理由は明白で、ここで「買いたいものがない」からだ。これなどは、事業戦略上のミスにほかならない。 前掲の某金融サイトはサイトの出来栄えは向上したが、顧客マネジメントが下手だということだ。 ユーザーエクスペリエンス向上は確かに重要だが、それだけではないはずなのだ。 記事提供:M&M研究所
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