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ネットにおける顧客マネジメントの体系とは 「お客様とは誰か?」この実に基本的な問いに対する答えがネットビジネス関係者にはないようだ。
ある人は、来店者を想像する。またある人は購買者を想定する。
要するに「顧客」についての明確な定義はないに等しい。
それでいてCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)などという言葉だけは広く浸透している。
そこでまず「顧客」の定義を明確にしよう。ロイヤルティマーケティングの視点からいえば、 「顧客」とは1度でも利用してくれた人のことだ。買わないで帰ってしまった人、 あるいはこれから顧客化されそうな人(潜在顧客)は視点を分けて考える。 「なんだ、当たり前じゃない」と言うのはちょっと待って欲しい。話はこれからである。次のステップは、 この顧客をピラミッド化する作業なのだ。日本の小売業関係者に広く浸透している「神話」の1つが、 「お客様は神様だ」ということだ。だがこれは理念としては良いが、 マーケティングメソッドとしては明らかに間違いである。全てのお客様が神様であるわけはなく、 「良く買う客こそ良い客」なのである。自ずとここには顧客のピラミッド体系が必要となる。 アメリカ伝来のロイヤルティマーケティング理論はこの点ドラステイックだ。 まずピラミッドのてっぺんの顧客は「MVC」(most valuable customer : 最上位顧客)と名付ける。 次のランクの客はSTC(Second Tired Customer)だ。まあ次に重視すべき客といった意味である。 一番下のランクの客は BZ(Below Zero)だ。直訳すればゼロ以下顧客ということで、 BZ の人に対しては固定化努力は行わず、「どうぞ別の店に行ってください」という態度を取る。 顧客政策の基本は BZ をできるだけ少なくし他店に押し付け、新規客は STC に育て、 STC は MVC に育てるということなのだ。結局のところ顧客の何%を MVC が占めるかということが、 重要な戦略目標となる。 さて日本のネットビジネスだが、まだまだ状況は「総顧客数の勝負」のようだ。サイト来訪者の数、 あるいは ID 化された人の数で競い合っている。だがたまたま名前を登録したからといって、 その人が「顧客」であるかどうか、ましてや MVC であるかどうかの保証は全くない。 ネットビジネスの流れは、「新規客獲得」から「リピーター確保」に移ってきた。 そのためには、自社の顧客体系と顧客のランキング設定の作業が不可欠だ。 まずは誰が良い客かを明確にし、より上の階層に移ってもらうための策を講じるわけだ。 階層別の顧客マネジメントを行うことで、結果的にプロモーションコストも削減されることになる。 例えば過去にピーナツバターを購入した優良客に対してはバター容器のフリークーポンが提示される。 一方次ランクの客に対しては1ドルの割引クーポンが、 さらにその次のランクの客に対しては25セントの割引クーポンが示される。 結果的にこの仕組みは一律の50セント割引より高い効果と低いコストをもたらすのだ。 ネットビジネスは実店舗の商売に比べはるかにこうした階層別アプローチが効率的に展開可能だ。 ただ多くの日本企業は「顧客の定義」すらまだ曖昧なようだ。 記事提供:M&M研究所
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