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2002年6月6日 00:00

死に絶えたはずのスプラッシュページが急増中

 ブロードバンドの本格化も相まって、企業のウェブの形も変質中だ。 ECサイトでは 「動画コンテンツ」が組み入れられ始めている。 フラッシュによるウェルカムペー ジ、スプラッシュページの類も急増中。 スプラッシュページなどは一時は死に絶えたかと思ったが、ここにきて急速に増殖中だ。 動きのあるアニメもまだまだ存在感を示す。

 だが、そこに何か意味があるのかはいささか疑問だ。 この評価は人によって全く異なるところがおもしろい。 日本でもウエブサイトを評価・格付けする動きがいくつか出てきた。 多くは「スプラッシュページがあること」や「動きのあるコンテンツがあること」をプラス要因として位置づける。

 反対に徹底的にけなしているのが、ユーザビリティの権威、ヤコブ・ニールセンだ。 スプラッシュページに至っては「ウェブ上では邪悪なだけであり、 ほとんどいかなる状況においても排除されるべきものである」 (ヤコブ・ニールセン&マリー・タヒル共著 「ホームページ・ユーザビリティ」エムディエヌコーポレーション:69頁)と一刀両断だ。

 個人的には後者の意見に賛成だ。意味を持つスプラッシュページ、 アニメの類いにはほとんどお目にかからないからだ。例えば超薄型デジカメのプロモーションサイトで、 新製品浸透の事前告知として利用する事例などは、意味は多少ありそうだ。 ブランドコンセプトが極めて明確なアパレルで、 CMと連動したスプラッシュページが利用されるのも、まあ意味がないことではないとは思う。

 だが一般の消費財メーカーで、 コーポレート情報が主体のトップページの前にフラッシュを利用したスプラッシュページが現れるのに、 何の意味があるのかは理解できない。アニメも同様で、 「動きがあること」が何らかの意味を持っている例も少ない。 多くは「アイキャッチ」の役割を期待するが、それは一世代前の話だろう。 いずれもデザイナー、あるいは担当者が「そうしたいから」という理由で導入されている気配が濃厚だ。 一般利用者にとっては、目的情報への到達経路を遠くしているに過ぎない。

 この種のことには「はやりすたり」がある。先日ある小売業界のウェブをチェックする機会があったのだが、 フラッシュによるウエルカム画面のオンパレードにはいささかびっくりした。この種のことは1社が始めると、 しかもそれが業界内でリーダー格の企業であったりすると、一気に広まってしまう。 おまけにトップマネジメントの無理解がこれに輪をかける。 「ウチはどうしてアソコみたいに動きのある恰好のいい画面がないんだ!」というわけだ。

 この際、自己満足は脇において、利用者サイドから徹底的にチェックをしてみたらどうだろう。 ネットでの情報の本質は「文字」あるいは「言葉」だと思う。 それがスプラッシュ画面あるいはアニメ、あるいは動画コンテンツに置き換えられることの、 プラス、マイナス面を冷静に考えてみよう。ネットが空気や水のような存在になるブロードバンド時代だからこそ、 「自己満足のウエブ」からの脱却こそが緊急の課題のはずである。

記事提供:M&M研究所

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