![]() ![]() ![]() ![]() ウエブ上の情報提供が、顧客不満を引き起こすこの記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20020723/1.html
著者:三石玲子
国内internet.com発の記事
診断、シミュレーションというと、ネットで最も有効な「営業手法」の1つである。そもそも日本のウェブマーケティングのサクセスストーリーは、某ウィッグメーカーの「診 断」サイトから始まった。
サイトにアクセスしてきた人は「ヘア診断コーナー」 に参加する。ここで質問に答え、専門家の助言の有無や髪タイプを診断して貰うという仕掛けだ。 これが有望な「見込み客リスト」になるということで、この後、住宅、 自動車、保険等比較的高額な商品を中心にこの手法が瞬く間に広まった。 その後、この「変形」がかなり増えて、「関心客」をウェブ上でパーソナル対応し、「見込み客」にステップアップする方法、新ブランドの試用品等を提供し、ウェブ上では期間限定で使用方法等をアドバイス、最後には購入に結びつける手法等、様々なマーケティング手法が登場した。 いずれも、最終の購入場面では、従来のチャネル(営業マン、店舗)が関与する。住宅、自動車等高額商品は、その場でのオンライン購入というわけにはなかなかいかないからだ。 一方、最も高度な診断、シミュレーションをウェブ上で行っているのは化粧品業界である。これは内外問わず結構すごいレベルだ。 若者に人気の某ブランドなどは、画面上で億を越える組み合わせの「お絵書き」が可能だ。眉、唇、目の形をそれぞれ選び、それに合わせたカラーコーディネートをしていく仕組み。画面上のモデルの顔が自在に替わっていくところがおもしろい。最後に「提案」あるいは「診断」ボタンを押すと、この最終画面に合わせた自社商品が提案される仕組みだ。 ストレスマネージメントをテーマにしている外資系企業のサイトもおもしろい。ここは「サイバースペースで最もリラックスできるサイト」がうたい文句だ。ストレス診断も何タイプも用意。結果に合わせた商品提案が行われる。だが、ここからが日米の差となる。米国企業の多くはその場での購入が原則可能。だが日本企業では、商品の提案どまりだ。 ここで矛盾が出てくる。ウエブで情報を入手する。その情報が詳しければ詳しいほど当然次のニーズは「その場で購入したい」ということになる。結果的にウエブは「情報入手」と「アクション(購入)」が密着した場ということになる。 日本の化粧品会社はここで自己矛盾を抱える。診断で詳しい情報を提供すればするほど、「この情報をもとに店に行って買って下さい」では、顧客不満を招き始めているのだ。 ネットでは人は「性急」な購買者に変身する。ネットが水と空気のような存在になるブロードバンド時代の到来はこの傾向に拍車をかけている。 その昔大化粧品メーカーの社長が雑誌で「ネット販売では最高の顧客満足は得られ ない」と発言していた。今となってはこれは明らかに間違いである。化粧品の店舗販 売はうっとうしい「プレッシャーセールス」と感じる消費者は増えている。ネットで のシミュレーションの方が、高度な提案をしてくれたりする。 化粧品会社の自己矛盾は、そのまま陳腐化し始めた既存の流通チャネルを抱えるメ ーカーの抱える問題でもある。「水と空気時代」の流通チャネル政策の再編は急務の ようだ。 記事提供:M&M研究所
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