Webマーケティング2002年9月6日 00:00
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ネットでの顧客対応が「企業体質」を変える

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20020906/1.html
著者:三石 玲子
国内internet.com発の記事
 銀行といえば、サービス不在の典型と言われたもの。およそ都心にある「店舗」で、用事を済ませたら一刻も早く立ち去りたいと思われているのは銀行だけだ、などと言われたものだ。確かに、他の業態であれば「ちょっとトイレを借りよう」「ちょっと休憩しよう」などと思いつく。銀行には気の毒だが、絵を飾ろうと、ロビーをきれいにしようと、消費者の潜在意識は「長居は無用の場所」であったのだ。まあ、「ガソリンスタンド」「駅の窓口」と並び、滞在時間を最小にしたい業態の代表だろう。

 だが、ここにきてこの「銀行サービス」にも変化の兆しが見受けられる。店舗の方は相も変わらず「魅了的な業態」とは言い難いが、オンラインバンキングの方はなかなかのサービスレベルだ。

 大体、ネットビジネスには適性があって、最も有利なジャンルは「実店舗、実営業での不満が高い」分野なのだ。自動車販売などはこの典型で、営業マンが行っているのは「プレッシャーセールス」に過ぎないとの不満が潜在的にある。ウェブは購買に至るプロセスが自分で自由に設計できるから、それまでのスタイルとの格差が強調できる。もともと CS のレベルの低い銀行サービスもこの条件にあてはまる。

 オンラインバンキングのユーザビリティは各行で差があるが、ネットビジネスの標準からみれば、かなりのレベルに向上している。 大きなネックは他行への振り込みの場合で、宛先を顧客が入力する場合の間違いがどうしても多い。一字違いでも振り込み先の銀行からははじかれてしまう。扱い銀行側としては、この間違い振り込みでもちゃんと手数料を機械的に徴収する。それも600円を越える金額で、かなりの高額だ。銀行発想としては「プロセス処理料」というところだろう。だが顧客としては、自らのエラーとはいえ、目的は達成できないは、高額な手数料は取られるは、でふんだりけったりではある。

 従来であると、話しはこれで終わりだ。現状では間違い発生の場合には、コールセンターから連絡があり、電話での修正が可能。手数料徴収も行わないケースも目立つ。

 当たり前といえば当たり前だが、従来の銀行のサービス姿勢からみれば、格段の進歩ではある。

 ネットビジネスを続けていくと、社内に思いがけない変化が起ることがある。ネットを介しての顧客対応は、いやおうもなしに顧客サービスのレベルをあげる働きをするのだ。結果的に、「実店舗」「ネット」を比較した場合の CS は、むしろネットの方が高いという結果が多く報告されている。

 ネットの商売は、企業のサービス体質を根本的に変えるインパクトをもつ。こと銀行に関しては、ネットでの顧客対応は格段に向上した。問題はこれが実店舗、実営業含めた全社的姿勢、イメージづくりに影響するか、ということだが、これにはまだ時間はかかりそうだ。

記事提供:M&M研究所

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