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2002年9月18日 00:00

配信先リストの構築

前回までで、 配信前の準備〜配信ツールの選定と進んできました。 今回は「配信先リストの構築」について説明します。

プロジェクトの成功は、いかに質の高い配信リストを構築できるかで決まってきます。 また、そのリスト構築についての方針の決定は、 コンテンツの内容を決める上でも重要な要因になってきます。 実際にどのようにリストを作っていけばいいか、詳細に見ていきましょう。

リスト構築の考え方は2通り

メールマガジンのリスト構築については、 現在一般的に、大きく2通りの考え方が見受けられます。

ひとつは、取得するメールアドレスの数を最大化することを優先するという考え方です。 これは、開封率やコンバージョン率などを向上させることよりも、 母数を上げることによって最終的なコンバージョンユーザー数を増やすというものです (表1−(1)参照)。 ここでは仮に「アドレス数重視型」とでも名付けておきましょう。

もうひとつは、アドレスの数を絞り込み、 関心の高いユーザーに絞ってアプローチする考え方です。 この場合は、アドレス数を増やすことよりも、 メールマガジンの内容が登録ユーザーのニーズと一致することを優先しますので、 必然的にリストのメールアドレス数は少なくなります。 しかし、ユーザーの目的に合ったコンテンツを適切に提供し、 開封率やクリック率、コンバージョン率を高く保つことで、 最終的なコンバージョンユーザーを増やすことができます(表1−(2)参照)。 こちらは「アドレス質重視型」としておきます。



HTML メールでメールを配信する場合は、 「関心の高いユーザーに、コンテンツの内容をよりヴィヴィッドに伝えることができる」 という特徴がありますので、 「アドレス質重視型」のリストを作った場合、 そのコンバージョンレートは非常に高いものが期待できそうです。

また一方、HTML メールはテキストメールに比べ訴求性が非常に高いですから、 テキストメールではレスポンスのなかったユーザにレスポンスを期待することができそうです。 それを考えれば、見込み顧客を最大にすること(=アドレス数重視型) も効果アリなのではないかとも思えます。

さて、これから HTML メールマーケティングを考える場合、 どういった方向性でリストを作るのがいいのでしょうか?

どちらを選ぶかでコンテンツの性質も変わる

上の2つの考え方のどちらを選ぶかで、 ユーザーの登録プロセスやコンテンツの性質も異なります。

まず「アドレス数重視型」ですが、 こちらの方針でリストを作る場合、 その登録プロセスは「プレゼントキャンペーン」など幅広いユーザー層にメリットのあるイベントで訴求しておいて、そのキャンペーン申込みに付加する形でメール配信許諾のチェックボックスがある、 という形が多いようです。

また、そうしたターゲットにメールを配信する場合のコンテンツとしては、 そもそもユーザーのメール購読目的がはっきり見えているわけではないので、 新製品の紹介やサイトの更新履歴、 クイズやコラム、プレゼントなどといった総花的な内容になったり、 配信側が一方的に伝えたい情報−− 例えば、購入や入会をダイレクトに訴求するようなもの−−になっています。

一方、「アドレス質重視型」でリストを作る場合、 自社サイトなどに情報を探しに来たユーザーに自主的に登録してもらう形式でリストを構築していく形が多くなります。 当然のことながらその場合、 登録時に予告するコンテンツとして「ユーザの探している情報に関連した内容」を掲げますから、 配信されるコンテンツは、ユーザの期待に直接に沿った内容ということになります。

これらの関係をまとめたのが下の表になります。



「ともかく送る」から「満足してもらう」

リスト構築について2通りの考え方をご説明しましたが、 もちろんメールマーケティングを実施する企業の目的によって、 「アドレス数重視型」か「アドレス質重視型」かは自ずと決まってきます。

しかし弊社では、 今後パフォーマンスの高いメールマーケティングを実施していきたいとお考えの方には、 「アドレス質重視型」にウエイトを置いて取り組むことをお勧めしています。

主な理由としては、 ひとつには、1人あたりのメールの受信量が増え、 スパムメールや未承諾広告メールが社会問題化しつつある現在、 今後は、いたずらに配信量を増やすのではなく、 情報を求めているユーザーにのみ適切に情報を届けるという姿勢が企業側にも求められており、 またもうひとつは、「アドレス質重視型」であれば、 コンテンツの工夫と配信後の反応分析から内容をブラッシュアップさせることで、 ユーザーの満足度とメールマーケティングの成果の向上させるサイクルを作ることができる、 ということがあげられます。

いずれにしても今後は、 アドレスリストの量的な評価から質的な評価に目を向けていくことが必要になってくるでしょう。

「送る」から「満足してもらう」へ。 これが今後のメールマーケティングの重要なテーマではないでしょうか?


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