水没したこと、ありますか?取り返しのつかないことをしてしまった。
雲ひとつない秋晴れの朝のこと。爽やかな空気に誘われてチノパンを洗濯機にほうり込み、スタートボタンを押した。その段階では、まさかポケットに携帯電話を入れたままだなんて夢にも思わない。 全自動モードで20分間、しっかりと洗剤に浸かった、脱水までのフルコース。 終了ブザーが鳴って蓋を開けると、洗濯槽の中央にポケットから飛び出した物体が鎮座している。ここでようやく携帯電話を洗濯してしまったことに気づいた。 まず頭をよぎったのは、電話機そのものよりも電話帳に登録していた電話番号データ。 祈るような気持ちで電源を入れる。しかし、ピクリともしない。 一縷の望みを抱いて、ER緊急救命室に駆け込む気分で販売店へ。仮死状態の携帯電話をカウンターに差し出し、事情を説明する。するとその店員は慌てることもなく、あっさりと一言。 「あ、水没ですね」。 ここで初めて、携帯電話が水に浸かることを「水没」と呼ばれているのを知った。携帯電話業界の専門用語らしい。その水没した携帯電話のことは「水没機」。業界には業界ならではの用語があるのだ。 Eメールマーケティング(メールマーケ)でも、一般で使われない「業界用語」が少なくない。 オプトイン、オプトアウト、スパムというメールマーケでは当たり前で基礎的な用語も、一般にはあまり馴染みがない。だから企業のマーケティング担当者と話をしても、すれ違いになりやすいのも当然かも知れない。 そのほかにも、不達で舞い戻ってくる「バウンス」や、購読停止を指す「アンサブスクリプション(通称アンサブ)」など、業界用語は数多くある。 その一方で、同じ専門用語でも、マーケティング担当者はもちろん、一般の消費者ですら一度は目にしているという用語もある。 「HTML メール」という用語はその代表格だろう。メールソフトを設定しているときや受信したメールのタイトルバーなど、どこかの場面で登場してくる。 ところが、この用語をどれだけの消費者が理解しているかというと、ちょっと心もとない。フォントに色をつけたり、サイズを調整できるEメール、程度の認識はあるだろうけれど、まるでウェブサイトのようにレイアウトされたメールを想像できるかどうか。 よくウェブサイトのオプトイン画面で「テキストを希望しますか? それともHTML メールを希望しますか?」といった設問がある。でも、もしかしたらほとんどの消費者は理解しないまま洗濯、もとい、選択をしているのではないだろうか。 HTML メールを正確に理解してもらうためにも、「サンプルはこちら」としてそれぞれのメールのキャプチャ画面を掲載することで正しい理解へと導くことができる。 テキストと HTML のどちらがいいかという議論はさておき、HTML メールとは何かを啓蒙していくことは、将来のEメールマーケティングのためにも大切な活動だと思う。 最後に、「水没」した携帯電話の顛末を報告したい。 データは無情にも全滅。今まで電話帳に登録していた番号は、洗濯水とともに排水口へと消え去った。 ということで、業務連絡です。私に携帯番号くださった方へ。お手数ですが、私の携帯電話へ番号を再度お知らせください。 逝ってしまった携帯電話に、合掌。 関連テーマ 最新トップニュース
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