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Webマーケティング2002年10月7日 00:00
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「消費者参加型商品開発サイト」の幻想

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20021007/1.html
著者:三石 玲子
国内internet.com発の記事
 ネットの登場は確かにマーケティングを変えた。消費者とのコミュニケーションづくり、見込み客開発、顧客維持といった顧客戦略の他、新製品を中心にしたブランディングにも役立つ。

 目下のところ最大のサクセスストーリーは「見込み客開発」だ。これは住宅メーカーなどの得意技で、関心を持ち始めたところで、囲い込み、意思決定、契約に至る一連のプロセスをウェブでサポートする。当然中途半端なメニューでは「囲い込み」は困難だ。結構レベルが高くて、ブロードバンドを活用した間取りや仕様のシミュレーションなどは当たり前。提供している情報も一連のプロセスに即した充実した内容が多い。顧客維持もウェブマーケティングの成功例の1つだ。最も多い手法は専用の「カスタマーサイト」の構築だが、これは企業により巧拙が目立つ。パソコンメーカーなどはそれなりに充実しているが、保険会社などは結構下手で、およそ保険とは無縁なとんちんかんな「カスタマー専用サービス」を提供したりしている。

 新製品のブランディングへの活用はこれは常識化。マーケティングリサーチへの活用も、「代表性」「再現性」「正確性」等の欠点はあるものの、コストとスピードを考えれば、優れたウェブマーケティングの手法だ。

 さて、目下のところ最も試行錯誤が続いているのが、「消費者参加型商品開発サイト」である。特に個別企業が単独で行うものの成果がよく見えてこない。鳴り物入りで登場したが、家電製品の小さな部品1個を「開発」して行き詰まっている事例もある。むしろ第3者型専門サイトが消費者ニーズを企業に仲介する形の方が成果があがっている。専門サイトと個別企業のコラボレーションも、数多く誕生。参加消費者の質もそれなりに魅力的で、参加者も多い。問題は個別企業の事例。個別企業のサイトが上手くいかない理由は次のようなものだ。

1. サイトコンセプトに魅力を感じて集ってくる「会員」のプロフィールが必ずしも「開発」に役立たない。また陳腐化リスクを内在する
2. 「商品開発参加」といっても実際には企業が用意した選択肢を選ぶ程度の参加が目立つ
3. ウェブを利用する理由が明確に定まっていない企業が多い。話題性程度
4. 多くの場合、専門の商品開発部門とウェブ部門の連携が悪かったりする。
5. 「消費者参加」の内容と「開発プロセス」が逐一明示されず、結果的に会員側の参加意欲が薄れていく
6. 消費者に参加し続けて貰うための、インセンティブ、サービスメニューの設計力が弱い。家電メーカーであれば、「会員専用情報」でレシピの提供等をしているが、質、量ともに「レシピ専門サイト」には到底かなわず。その中途半端さを消費者に見透かされてしまっている

 もちろんそれなりの成果をあげている企業もある。だが「商品開発」とは限りなくプロのマーケッターのセンスと力量が問われる分野だ。思いつきでウェブを利用したからといって、開発のサクセスストーリーが生まれるというわけではないのだ。ウェブを利用するから企業のマーケティング力が向上するなんて話は存在しないということである。

記事提供:M&M研究所


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