japan.internet.com
Webマーケティング2002年10月25日 00:00
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大

オンラインショップの成長率が止まり始めた

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20021025/1.html
著者:三石 玲子
国内internet.com発の記事
 右肩上がりで成長してきたeコマースだが、ここにきて前年割れの店が急増中だ。一部に前年2倍、3倍といった成長を示す事例もあるが、これはまだ成長曲線の途上にある店で、前年実績の水準が低いことが背景にある。

 一方で成長率1割程度、あるいは前年割れを示す事例が増えている。共通しているのは…
・早い時期の参入(95〜96年頃)
・ネット適性の高い商品ジャンル
・市場に占めるオンライン販売のシェアはほぼ頭打ち
・吸引可能なユーザーはほぼ顧客化
という特徴だ。代表例は「PC」や「書籍」といったところ。

 書籍はネットの歴史も古く、商品適性も高い。だが一部企業では完全に成長率は鈍化している。書籍離れが進む中、市場自体の拡大も望めない。一方、オンライン販売のシェアもたかだか150億円といったところ。その割には参入企業は多く、小さなシェアの食い合いが進展中。結果的にこれが1店あたりの成長率を鈍化させているのだ。

 PC 販売も同様で、ネット適性は極めて高いが、伸びは決して高くない。既に、家電まで含む総合的品揃えの大型店と、専門ジャンルに強い専門店の棲み分けが進行しており、鈍化が目立ち始めたのは前者の方である。

 書籍や PC 販売に共通の要因がもう1つある。いわばこれまでの商売の主流が「プロの消費者」「ネット熟練者」相手であったことだ。PC であれば、ベテランユーザーで、ネット経験も豊富。書籍であれば、ネットを使いこなし、検索での書籍探しもいとわない、といった層である。

 これが成長率鈍化の背景でもある。最近急増中のビギナー層、50才以上のシニア層への対応は決して上手でない。商売の原点を見直す必要が出てきているのだ。

 成長率鈍化のもう1つのグループは、これまで市場を牽引してきた「中小オンラインショップ」である。こちらの方は明らかにノウハウの陳腐化が背景にある。メルマガ販促が有功であると聞けば、似たようなメルマガが溢れかえる。一時的には店主の思い入れタップリのメルマガが週2〜3回届くことをおもしろがった消費者も、次第にうんざりしてくるからだ。中小店の「存在価値」であった「ここだけしかない、ここにしかない」といったこだわりの品揃えも、ここにきて効果低減中だ。“デパチカ”を含め、こだわり商品を調達する手段は逆に増えている。「なぜネットなのか」「なぜこの店なのか」の理由が減少しているのだ。

 中小オンラインショップの方は事態はかなり深刻である。ネットでの「ノウハウ」は陳腐化リスクが極めて高い。今有効な販促手段が半年後にも有功であるという保証がない。

ネットの商売は絶えず「現状否定」が前提であることを再認識すべきだろう。

記事提供:M&M研究所
japan.internet.comのウエブサイトの内容は全て、国際法、日本国内法の定める著作権法並びに商標法の規定によって保護されており、その知的財産権、著作権、商標の所有者はインターネットコム株式会社、インターネットコム株式会社の関連会社または第三者にあたる権利者となっています。
本サイトの全てのコンテンツ、テキスト、グラフィック、写真、表、グラフ、音声、動画などに関して、その一部または全部を、japan.internet.comの許諾なしに、変更、複製、再出版、アップロード、掲示、転送、配布、さらには、社内LAN、メーリングリストなどにおいて共有することはできません。
ただし、コンテンツの著作権又は所有権情報を変更あるいは削除せず、利用者自身の個人的かつ非商業的な利用目的に限ってのみ、本サイトのコンテンツをプリント、ダウンロードすることは認められています。

Copyright 2012 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.