japan.internet.com
Webマーケティング2002年11月8日 00:00
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大

ネット販促が抱える3つのリスク

この記事のURLhttp://japan.internet.com/wmnews/20021108/1.html
著者:三石 玲子
国内internet.com発の記事
 アメリカのオンライン小売業の団体 shop.org の調査結果(THE STATE OR RETAILING ONLINE)は毎年おもしろいが、今年度版では、ネット上の販促手法、マーケティングツールの効果比較の仮説を提示している。

 つまりあるものは効果が高く、あるものはダメヨ、ということだ。それによると、最もポピュラーかつ効果が高いものは、「ハウスリストに対するeメールマーケティング」や「アフィリエイトプログラム」で、手法としてはポピュラーだがあまり効果がないのは、「見込み客リストへのeメールマーケティング」や「バナー広告」である。かつて話題を呼んだ「コンパリソンエンジン」だの「ポップアップ広告」だのはイマイチ、という結果である。

 さて、これはアメリカの結果だが、日本のネットビジネス関係者に与える示唆は大きいはずだ。次のような教訓が得られるからだ。

1. ネット販促において「これこそ本命だ!」とみなされるような手法はまだない:
 次から次に様々な手法が登場する中で、「決定版」はまだなさそうだ。かろうじて自社でコツコツ集めた得意客に対するeメールマーケティングとアフィリエイトは現在のところ「希望の星」だ。

 日本での「流行手法」は飲料メーカーに多い、ゲームをからめたネットプロモーションだ。キリンのファイアーが代表例。それこそ1千万人単位のアクセス(もっともも延べ数ではあるが)を誇る。だが、消費者の方はそろそろゲーム手法に飽き始めた。だが次の手がなかなか生み出せない。

2. ネット販促は陳腐化リスクがことのほか高い:
 これは誰もが気付き始めたことだろう。一時効果があった手法の効果がすぐに逓減してしまう。代表例は日本のネットショップが大好きなメルマガ販促だ。メルマガも一時ほどの効果が期待できなくなっている。共同購入も楽天等のテナントショップでは大流行だが、これまた参加者が減ってきた店も出ている。

 ネットでは消費者は性急で飽きやすい。一頃は「実店舗を上回るハイタッチな接客サービス」が功を奏したが、「うんざり」「大きなお世話」と評する客も出現。ネットでの顧客対応の基本は「つかずはなれず」なのだが、ここを踏み越えて痛い目に合う店も増えている。

 ネットでの販促手法は陳腐化リスクを内在する。それを「確立されたノウハウ」視 して前年割れに陥る事例が増えているのだ。

 かってネット広告の本命とみなされたバナーも、派手なバナーだらけのウェブやポータルが増えるにつけ、逆に利用者は冷ややかになってきた。となるとテキストだけの広告を重視した「派手でない」ウェブが注目される、という事態も出現している。

3. ネット販促は両刃の剣:
 これはeメールマーケティングが代表例だ。吟味された得意客向けであれば効果は高いが、客との関係が希薄なリストではそれこそ迷惑メール視されてしまう。ポップアップ広告も同様で、ネット広告に占めるシェアは低いのだが、不人気度はダントツ。「ポップアップを使わない」と宣言することが逆にサイトの価値を高めるようになってきた。

 結局のところ、ネットでは人は性急で移り気だ。一見効果がありそうな手法も明日には陳腐化するリスクもある。絶えず次の手を模索する。これを肝に銘じて商売をするしかないようだ。

記事提供:M&M研究所


japan.internet.comのウエブサイトの内容は全て、国際法、日本国内法の定める著作権法並びに商標法の規定によって保護されており、その知的財産権、著作権、商標の所有者はインターネットコム株式会社、インターネットコム株式会社の関連会社または第三者にあたる権利者となっています。
本サイトの全てのコンテンツ、テキスト、グラフィック、写真、表、グラフ、音声、動画などに関して、その一部または全部を、japan.internet.comの許諾なしに、変更、複製、再出版、アップロード、掲示、転送、配布、さらには、社内LAN、メーリングリストなどにおいて共有することはできません。
ただし、コンテンツの著作権又は所有権情報を変更あるいは削除せず、利用者自身の個人的かつ非商業的な利用目的に限ってのみ、本サイトのコンテンツをプリント、ダウンロードすることは認められています。

Copyright 2012 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.