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まとわりつくEメールいったい私たちは、いくつの個人識別の記号や番号を「管理」しているのだろうか。
個人識別の ID としては、まず電話番号が思い浮かぶ。自身の固定電話や携帯電話はもちろん、両親や勤務先、友人、恋人の電話番号もある。 銀行の口座番号も立派な個人識別の番号だ。これが曖昧で個人識別されないと、私の場合は執筆した原稿料やセミナー講演料、コンサルティング料が入金されず、路頭に迷うことになる。 そのほか、生命保険の番号もあれば印鑑登録の番号だってある。航空会社のマイレージも大切な ID だし、最近では新たに住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)で11ケタの住民票コードが割り当てられた。しかも「行政機関への届出や申請で求められることがあるので大切に保管しておくように」という通知つきで。 これはほんのごく一部でしかない。とにかく、フツーに生活していても膨大な数の ID 番号を「管理」しなければならないということだ。 だからできることなら ID は不必要に増やしたくない。 それなのに、自分の意図とは別に ID を割り当てられることがある。しかも、それをきちんと管理しないと、Eメールにまとわりつかれるという事態に陥ることすらある。 先日、ある流通系の企業から配信されているメルマガを解除しようとしたときのこと。 文中にある解除用の URL をクリックし、ウェブ画面へたどり着いた。そこまではよかったものの、それより先に進めなくなってしまった。画面にはこう書かれている。 「ID 番号を入力してください」。 ……。メルマガ解除には、企業側から個別に割り当てられた「ID 番号」が必要らしい。でもまったく心当たりがない。 これでは解除できない。 仕方ないので、その企業に電話して ID 番号が判らないことを伝えた。 企業の担当者の回答はとてもていねいで明快だった。 「メルマガ配信のご登録をいただいた際に、『確認メール』を送信しています。その文中に『お客様の ID は××です』と記してあります」。 なるほど。 だけれど、ちょっと興味をもっただけのメルマガの『確認メール』なんか保存していない。 企業が振り当てる ID は、企業の管理システム上の都合でしかない。 リレーション形成もされていないのに、そのような企業の都合で発行した ID を消費者に保管させるというのは、出だしから消費者に負担を強いることになりかねない。 せめて自分で ID を決めることができたり、メールアドレスそのものが ID 番号なのであれば、消費者への負担を軽減できるはず。「企業の論理」から「消費者の論理」に視点を変えていくことは、リレーション形成では欠かせない。 けっきょく、ID を調べてもらうための手続きが面倒そうだったので、解除することを諦めてしまった。 もちろん希望登録したのだから迷惑メールではない。しかし興味が失せてもう読んでいない。 でもそんなことにはお構いなく、毎週、その企業からメルマガが届く。まるで私のメールボックスにまとわりつくように。 関連テーマ
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