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2003年9月24日 00:00

競合ブランドとのポジショニングを明快に示す手法

企業の経営者やブランド・マネージャにとって、自社ブランドと競合ブランドとのブランドイメージのポジショニングを明確にすることは、重要なことである。あなたは、自社の業界のポジショニングマップを把握しているだろうか?

競合ブランドとのポジショニングマップは、関係者の関心が高く、プレゼンの企画書に入っていると喜ばれるという。広告戦略立案時には特に欲しいものである。

本来、ポジショニングマップとは調査を行い、消費者にどのように捉えられているのかを示すべきなのだが、担当者が自分の頭の中で考えて説明図にしたようなものを見かけることもある。本来は調査を行ってポジショニングマップを作りたいのだが、調査のコストがかかる・時間がない、といった理由から、説明のために自分でマッピングを作成するしかなかった、という事情によるもののようだ。

しかし、担当者が自分の感性で作ったポジショニングマップは、調査を行って示されたものに対し、説得力があまりないことは否めない。

最近は「ネットリサーチ」を使うことで、消費者がとらえるブランドイメージのポジショニングを把握することが比較的容易になってきている。コスト・時間も従来の調査手法(訪問・郵送・電話など)よりはかからない。

実際に、ネットリサーチで行った調査結果からポジショニングマップを作成した例を見てみよう。

■消費者金融各社のテレビCMブランドイメージ分析
下記の図は、ネットリサーチによって全国の成人男女1,037人に対し、消費者金融各社のテレビCMイメージを聞き、コレスポンデンス分析を用いて分析・マッピングした例である。

コレスポンデンス分析は、分析手法の1つで、複数のイメージ項目とブランド相互の関連性から、複雑に絡み合った要素を整理し、自社ブランドの特徴や競合ブランドとの関係性を明快に示すことができる。


*クリックして拡大


ここでは、軸1「ソフト感←→堅実感」と軸2「若さ←→成熟」という軸によって、消費者金融の各ブランドをマッピングした。

また、コレスポンデンス分析によって算出された座標の位置関係を用いて、クラスタ分析を行うと、近いブランドをグルーピングすることができる。今回は、各ブランドを下記のような5つのクラスタに分けた。そのグルーピングも上図のマッピングに示し、ポジショニングマップを作成している。

クラスタ分析によるブランドのグルーピングとイメージの特徴
【クラスタ1】 プロミス、レイク、東京三菱キャッシュワン
信頼できる、良心的なイメージと捉えられているが、全体的に特徴は薄い
【クラスタ2】 三和ファイナンス、モビット
中高年向けのイメージが強い
【クラスタ3】 武富士、@ローン
若々しく元気だと捉えられている
【クラスタ4】 アイフル
かわいいとのイメージが強い
【クラスタ5】 アコム
楽しく、ソフトなイメージで捉えられている


このように、ポジショニングマップを作成し、可視化することでブランドイメージは非常に明快に把握することが可能になる。

消費者に対する企業のブランドイメージ形成に影響を与える媒体には、企業のテレビCM、新聞広告、ポスターなどの広告およびホームページなどがあるが、最も影響が大きいのはやはりテレビCMの「広告表現・雰囲気」である。

しかし、「消費者に与えているブランドイメージがどのように変化しているのか」 という変化の内容はテレビCMの認知率・好感度調査だけでは見えてこない。

ブランドイメージのポジショニングマップを作成することで、競合他社に対する自社のポジショニング・特徴を明らかにするだけでなく、定期的に分析すれば、ブランドイメージの変化の内容も把握でき、問題点の発見、改善点の参考に活用できるのである。

【出典】銀行及び消費者金融に関する調査 (マクロミル調べ)
*今回の消費者金融各社のテレビCMイメージ分析は、上記調査の調査票のQ16より分析を行った。


(執筆:西沢真理子、監修:福羽 泰紀)

記事提供:マクロミル

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